【映画紹介】

　今年の中国映画の注目作『太極（タイチ）』の記者会見が先週北京で行われ、公開日が発表されました。3部構成からなる時代劇アクションで、第1部の『太極之从零開始』が9月28日、第2部の『太極之英雄崛起』が10月26日から公開されるということです。同じシリーズの2作が2ヶ月連続で公開されるのは中国映画史上初めての試みです。この映画は、アヘン戦争終結後、西洋列強の支配下にある中国の清王朝を舞台に、列強に戦いを挑む勇士たちの姿を描いています。中国の伝統的なカンフーシーンはもちろん、銃撃戦、爆破シーン、ロボットアクションなどの要素も生かし、若者のカンフー・ファンも共感できる内容が満載です。

　主演は、梁家輝（レオン・カーフェイ）、彭于晏（エディ・ポン）、楊穎（アンジェラ・ベイビー）と馮紹峰（ウィリアム・フォン）。香港の俳優で監督の馮徳倫（スティーブン・フォン）がメガホンを執っているほか、プロデュースは『狙った恋の落とし方。』（原題： 『非誠勿擾』）や『画皮２（あやかしの恋２）』でもプロデューサーを担当した台湾の陳国富（チェン・クオフー）。そして香港のカンフースター、洪金宝（サモ・ハン・キンポー）がアクション指導（殺陣師）を担当しています。

　強力なスタッフ＆キャストが送り出す注目の時代劇アクション、この秋を大いに盛り上げてくれるでしょう。

　【キャスト】

　梁家輝（レオン・カーフェイ）

　香港の実力派中堅俳優、58年香港生まれ。1983年「圓明園」という映画でデビューし、第３回香港電影金像奨最優秀主演男優賞を受賞しています。記憶に新しいところでは、『恋戦。ＯＫＩＮＡＷＡ』や『たまゆらの女』『孫文の義士団』などといった作品が日本でも公開されています。

　彭于晏（エディ・ポン）

　台湾のイケメン俳優、82年の台北生まれ。2002年、台湾のアイドルドラマで俳優デビュー。今は数々のドラマや映画に出演し、CMでも活躍しています。台湾の新鋭俳優として期待されています。

　楊穎（アンジェラ・ベイビー）

　香港を舞台に活躍している女優、モデル。1989年2月上海市で生まれ、小学生の頃香港に移住。2004年に香港ディズニー・チャンネルのMCとしてデビューし、2007年にモデルとしての活動を開始。2007年、出演した映画『些細なこと』（原題：破事兒）が東京国際映画祭で上映。2009年に、日本の芸能事務所エイベックス・グループ・ホールディングスと契約。同年夏からモデル＆歌手として日本での活動を本格化させました。

　馮紹峰（ウィリアム・フォン）

　大陸の人気俳優、78年、上海の富豪家庭に生まれ。2001年、上海戯劇学院卒業後、俳優活動を本格化。有名になったきっかけは、2011年、美人女優、楊幂（ヤン・ミー）と共演したタイムスリップ系ドラマ『宮』。この作品で一気に人気俳優の仲間入りを果たし、現在は新作に立て続けに出演中。

　【スタッフ】

　監督：馮徳倫（スティーブン・フォン）

　1974年香港生まれの歌手、俳優、映画監督。1997年、音楽デュオ「Dry」のメンバーとして歌手デビュー。Dry解散後は俳優としても活躍し、2004年に『エンター・ザ・フェニックス（原題：大佬愛美麗）』で長編映画監督デビュー。最近は、『狙った恋の落とし方。』（原題： 『非誠勿擾』）でヒロインを演じた人気女優、舒淇（スー・チー）との熱愛報道で芸能界が騒然。

　プロデューサー：陳国富（チェン・クオフー）

　映画監督、脚本家、プロデューサーとして活躍し、中国映画界で影響力を持つ人物の1人。彼が手がけた近年の代表作には、『風声（TheMessage、2009）』、『狄仁傑之通天帝国（DetectiveDee、2010）』、『『画皮２（あやかしの恋２、2012）』があります。

　殺陣：洪金宝（サモ・ハン・キンポー）

　香港出身の映画俳優、映画監督で、アクション俳優として武術指導を行う作品も多いです。日本ではジャッキー・チェンの映画によく出ているというイメージが強いかもしれません。武術指導としては、2009年の第28回香港電影金像獎では、『イップ・マン 序章（原題：葉問）』で最優秀アクション設計賞を受賞しています。