中国国内と北米での同時公開を目指す、ジャッキー・チェン（成龍）自作自演の歴史大作『辛亥革命』は、先日、英語版ポスターを発表して、北米でのキャンペーンを始めました。この映画は、中華民国建国のきっかけとなった辛亥革命が1911年に起きてから、今年で100年になるのを記念して制作された作品です。初公開された英語版ポスターは、この作品で出演100本を迎えたジャッキーが中心となり、「ジャッキー・チェンの100本目の映画」をキャッチコピーにしています。この作品で、ジャッキー・チェンはメガホンを取っているほか、中国の革命先駆者・黄興役も演じています。ポスターに映った軍服姿のジャッキーは貫禄十分です。

　
左『辛亥革命』の英語版ポスター、黄興役を演じるジャッキー・チェン（平服バージョン）
右『辛亥革命』の英語版ポスター、黄興役を演じるジャッキー・チェン（軍服バージョン） 

　ジャッキー・チェンが監督を務める映画『辛亥革命』は、王興東と陳宝光が脚本を担当し、メインキャストが63人もいる歴史超大作。『建国大業』と『建党偉業』に匹敵する作品として注目を集めています。ジャッキー・チェン演じる黄興の妻役・李宗漢役に抜擢されたのは大陸の人気女優・李氷氷（リー・ビンビン）。初共演した2人は戦場の恋を紡ぐことで大きく期待されています。ほかの主要キャストの一部も発表されました。孫文こと孫中山役は台湾出身の俳優・趙文瑄（ウインストン・チャオ）、黎元洪役は姜文（チアン・ウェン）の弟で人気俳優の姜武（チアン・ウー）、袁世凱役は孫淳（スン・チュン）、張振武役はジャッキー・チェンの息子で人気歌手のジェーシー・チャン（房祖名）、汪精衛役は、『花の生涯（原題：梅蘭芳）』やNHKドラマ『蒼穹の昴』でおなじみの若手俳優・余少群（ユィ・シャオチュン）がそれぞれ担当しています。また、アジアン・ビューティーと称えられている中国の人気女優・章子怡（チャン・ツィイー）がわずか3分間の出番ながら、女性革命家の秋瑾役として客演していることも分かりました。人気俳優・女優らの演技合戦は要チェックです。

　この作品は今年9月末に、中国全土と北米で同時公開される予定で、国内では国慶節（建国記念日）連休中に上映されるため、好成績が見込まれています。一方、北米では、well　go社が配給を担当しています。well　go社の責任者は「映画『辛亥革命』を手がけることになり、とても光栄だ。歴史的意義を持つ映画であると同時に、国際的映画スター・ジャッキー・チェンの100作目にもなるので、非常に大切な作品だ」とコメントしています。（コオリ・ミン）

【映画ファイル】

辛亥革命（英語題：1911）

監督：ジャッキー・チェン（成龍）

キャスト：趙文瑄（ウインストン・チャオ）、ジャッキー・チェン（成龍）、姜武（チアン・ウー）、孫淳（スン・チュン）、李氷氷（リー・ビンビン）、ジェーシー・チャン（房祖名）、余少群（ユィ・シャオチュン）ほか

　
孫文役／趙文瑄（ウインストン・チャオ） 　　　　　袁世凱役／孫淳（スン・チュン）　

黎元洪役／姜武（チアン・ウー）

汪精衛役／余少群（ユィ・シャオチュン）

　ストーリー：数百年も続いた清王朝が打倒され、中国の君主制が廃止されて、共和制国家である中華民国を樹立した辛亥革命の顛末を再現した、初めての映画。（コオリ・ミン）