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李国威演出 The Gin Game (中国名:洋麻将)

2010-07-02 14:12:34     cri    

 

 何かしっかりとした芝居がみたくなって、ポスターを見てすぐにチケットを買ったのがこの「ジンゲーム」である。香港話劇団の芝居で、広東語でやるのかと思ったがさすが、首都公演とあって普通話(中国語)での公演であった。以前、香港に芝居を見に行った時、広東語のセリフで英語字幕がついていて、さすが香港!と思ったのもつかの間、前列に座り、上の字幕を見ながら広東語を聞いていて、首が疲れてもういいや~と字幕を追うのをあきらめて、役者の演技と台詞にいざなわれ芝居を見ていた。広東語のあの柔らかな抑揚に身を任せ、芝居が終わるころにはまるで広東語がわかったような気になっている自分がおかしかった。語学学習に、芝居観劇はいいかもしれない・・・皆さんどうですか?

 ま、前おきはこのくらいで本題に・・・

 「ジンゲーム」は、アメリカの著名な作家D.Lコバーンの作品で、1976年9月ロサンゼルスのわずか49席しかない小劇場で産声を上げた作品。その後、ブロードウェイで516回上演され、1978年ピューリッツア賞を受賞したコメデイである。舞台は老人ホームで出演者は2人。真正面から老人問題を取り上げたものではなく、トランプゲームの合間にふともらしてしまうグチや、治らなかった性格が引き起こすいい争いなどから、老いた今がせつなく面白く描かれている。

 この作品はアメリカで成功をおさめ、フランスやドイツ、イタリア、日本など10カ国以上の国でも上演されている。中国では1984年、北京人民芸術劇院が初めて取り組み、人芸が誇る著名な俳優・于是之と朱琳が演じ成功をおさめ、北京人芸のレパートリーの演目の一つとなった。そして2004年、香港話劇団が広東語による「ジンゲーム」を香港の舞台にのせた。香港話劇団「ジンゲーム」の北京公演は、昨年の繁星戯劇村に続き、2度目にして本陣・人芸の首都劇場に登場となった。

 

 この芝居、正直言って、派手さはまったくない。主役は老人2人。今の時代、テレビや映画でうれている大スターでも起用しない限り、老人2人の芝居で大劇場を観客でいっぱいにするのは難しいであろう。お客さんはどのくらいはいるのだろう・・・といらぬ心配をしながら劇場へ向かった。満杯御礼では決してないが、そこそこの観客数で、さすが首都劇場、生粋の演劇ファンや演劇を勉強している学生らしき人たちが観客の大半を占めていたように感じた。

 舞台セットもずっと同じ、役者はトランプの手、セリフ、心情の表現に相当の実力が要求される。 芝居が進行するに連れて、この2人の老人に共感する笑いや同情が、劇場をつつんでいった。

 現在、高齢化社会の真っただ中である。この「ジンゲーム」の中から、私たちに必要な何かが見つかるかもしれない。劇場で、何かを発見しまた自身の生きる力としていく。そこに演劇の魅力の1つがある。

 首都劇場公演は7月3日まで。(取材:畠沢優子)

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