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金融危機下、カンヌでの中国映画版権の取引が好調

2009-05-26 14:09:00     cri    
 金融危機の影響で第62回カンヌ映画祭の映画取引ビジネスは昨年ほど思わしくなく、参加した配給会社の数は今年4月に行われたカンヌ国際テレビ祭にも及ばなかった。

 昨年、金融危機の影響で欧米の映画会社が投資する資金は減ったが、観客の映画への需要は減るどころかストレス解消のために増加しており、比較的割安なアジア映画は多くの国際的な配給会社の注目を浴びている。

 「機械侠」の北米版権を販売

 「7日であなたを好きになった(原題:7天愛上ニー)」のポスター

 「卓球ウサギ」のポスター

 今回のカンヌ映画祭では、馬偉豪監督の「花木蘭」、葉偉信監督の「機器侠」、王姫主演の「復活的三葉虫」、パソコンで制作したアニメ「麋(四不像)王宝図」や「卓球ウサギ」など多くの中国映画の売込みが行なわれた。

 中国映画の展示ブースがオープンしてからわずか2日後、「機械侠」の北米での版権が売れ、「超級台風」「孔子」なども多くの配給会社が興味を示した。また芸術映画はヨーロッパで市場があるため、「偉大の偉」や「天籟」などの中国の芸術映画もある程度、注目を浴びている。

 中国映画海外普及会社の周鉄東総経理は、「特にパソコンで制作された『卓球ウサギ』は、独特な造型と世界でも知られるレベルの高い中国の卓球を結びつけている点が最大のセールスポイント」と話す。

 カンヌでの中国映画版権の取引が好調

 周鉄東総経理は、金融危機は実は中国映画にとってチャンスだと述べ、次の3つの理由をあげる。

 ①中国映画の海外での潜在力は大きい。米国映画の海外興行収入は国内興行収入の1.5倍。しかし中国映画の海外興行収入は国内の半分しかないため、その潜在力はとても大きい。

 ②金融危機の影響で欧米や韓国映画の制作本数が減少。数年前、欧米の投資銀行は多くの資金をスケールの大きな映画につぎ込んでいたが、不景気になるにつれて多くの銀行が映画業界への投資を止めた。また投資者たちは、プロデューサーに宣伝や広報の費用を下げるよう要求。資金が減ると映画の数も自然に減る。こうした金融危機の影響を受けているのは韓国も同じだ。

 ③中国映画の制作本数は多く価格も低い。中国映画は欧米や韓国と違い、金融危機の中でも勢いがある。今年の春節連休の7日間、映画の興行収入は1億6000万元に上り、史上最高価格を記録した。また今年、北京の各映画会社大手が制作する映画も多く、馮小剛監督の作品を手がける華誼兄弟会社は、年内に「追影」など5本の映画を制作する予定だ。

 しかし今年は、数億元をかけるような大規模な映画は明らかに減っている。1億元以下の中規模の映画が増えているのは、まさしく金融危機の影響だろう。

 映画業界の関係者は、「投資が多ければリスクも大きい。『レッドクリフ』のような7億元近くもかける映画をあえて撮る人はいないが、小・中規模の投資なら観客の好みに合えば利益が上がり損はしない」と話す。

 また中国映画の版権価格が欧米の映画より安かったことも、世界の配給会社を引き付けた理由の一つである。 「チャイナネット」 2009年5月18日

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