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陸川監督 「戦争の本質を描く映画を撮りたい」

2009-04-30 13:30:44     cri    

──協力者の日本人俳優たちはどんな反応を示したか。

 多くのシーンはみんなで話し合いながら撮った。日本人俳優は自分が納得できなければ撮らないというところがあり、当時の日本軍はこんなことをしたのだと説得しなければならなったため、やむなく多くの写真資料を見せた。

 敏感な話題になるが、日本人俳優のこの映画に対する尊重の度合いは中国人キャストよりも高い。彼らは非常に真面目に行儀よく傍らに立ち、ふざけている人を目にすると、怒ったように目を丸くしてその人を見る。日本人俳優が役になりきっている状態は誰の目にも明らかで、この映画に対する見方を広げてもいる。ある角度から言えば、日本人俳優はこの映画を支えてくれた。

──どうしてこのようなテーマの映画を撮ったのか。

 「ココシリ」を監督してから、映画は私のライフスタイルとなったような気がする。それは私のいろいろ感じ取ったことを記録することができる。『南京!南京!』はここ4年間で感じ取ったことを記録したもので、それにこの映画は恋愛についての私の見方を初めて描き出したものでもある。私にとっては、南京大虐殺だけでなく人間についての映画であり、私自身に対する掘り起こしでもある。その中には私の人生に対するいろいろな見方が含まれており、最終的にそれを見つけ出し、表現したことにとても満足している。

──角川の自殺は、監督の戦争に対する反省か。

 角川のラストシーンは最後に考え出した。最後に、戦争に対する反省という面では日本人だとか中国人だとか区別すべきでなく、この期に及んで角川は彼自身ではなく、すべての人間を代表して反省すべきだと思った。

──最後は素晴らしいものではあるが、映画全体は重苦しい。娯楽映画に慣れた今の観客はこの映画を受け入れられるか。言い換えれば、興行成績に自信はあるか。

 上海で投資サイドが集まったとき、彼らはこの映画に自信満々だったが、私はとても怖い。同じ世代の監督では私はラッキーだ。こんなに多くのおカネを出して夢を実現させてくれる投資家がいるから。上海で試写会を2回行った。評判は言うまでもないが、ある友人が「どんな理由で観客を映画館に呼び込むのか。彼らを映画館に呼び込めさえすれば、あとは映画が解決してくれる。でも、心配なのは観客が映画館に入らないことで、その場合は、陸川という名前の人気度が足りないからだ」と言ってくれた。ここ3年半、すべての力と責任を尽くしたが、興行成績がよくなかったとしても、私は平気だ。この映画は多くの人が異なるルートで見てくれ、私たちの想像以上に遠い所まで足を伸ばすことになると思う。「北京週報日本語版」


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