3月中旬に入り、北京の気温はぐんぐん上がります。日中の最高気温が20度前後に達することもあります。街の気温が上がるのに伴い、冬の間供給されていた暖房は3月15日で終了の予定です。
今回の中国メロディーは若い世代のソプラノ歌手・雷佳さんをご紹介しました。雷佳さんは中国人民解放軍総政治歌舞団のソプラノ歌手です。彼女は伝統的な歌唱法を西洋の発声法とうまく融合させ、素晴らしい才能と実力を持つ歌手と讃えられています。多くの声楽コンクールで優秀な成績を収めています。
雷佳さんは1979年に湖南省に生まれ、子供の頃から歌や踊りに非凡な才能を見せ始めました。少女時代、湖南芸術学校で伝統舞踊の勉強をし、その後、中国音楽学院にて民族声楽を学びました。卒業後は中国人民解放軍総政治部歌舞団に入団し、全国規模の声楽コンクールで何度も優勝してきました。雷佳さんの幅広い音域と豊かで洗練された歌声はとても人気があり、今までに20あまりの国と地域でも公演を行ってきました。
北京オリンピックのあった2008年には雷佳さんは中国で暮らす56の民族の民謡を1曲ずつ選んで、アルバム「中華56の民族の歌」を発売しました。アルバムの発表は、大きな話題になりました。雷佳さんは3年間にわたり、このアルバムの企画から作成に心血を注ぎました。
番組の中で紹介した「花児与少年(花と少年)」はこのアルバムの中の1曲です。このほか、今回の番組は雷佳さんのヒット曲「芦花(葦の花)」、「槐花幾時開( エンジュの花)」、「月色(月光)」の3曲をご紹介しました。
1曲目 芦花(葦の花)
この歌は2004年に発売された同じタイトルのアルバムの1曲です。雷佳さんはこの歌でデビューし、一躍全国的に知られる存在になりました。雷佳さんの美しい歌声と素晴らしい歌唱力で「葦の花」をお聴き下さい。
歌詞は
葦の花よ
白くて美しい
葦の穂よ
綿のように風にのり漂い
山を越えて、川を越えてゆく
故郷の秋を忘れるな
早く春の知らせを告げてね。
2曲目 「槐花幾時開( エンジュの花)」
この唄は四川省の民謡です。娘が母親に見つからないように、恋人が来るのを窓辺でじっと待っている様子をいきいきと描いています。
歌詞は
高い山の上にある エンジュの木
一人の娘が窓辺に立って
あの人が来るのを待っている
母親が「何を見ているんだい?」と聞くと
娘は答える「エンジュの花、もう直ぐ咲くのよ」
3曲目 花児与少年(花と少年)
この歌は中国西北部のホイ族とラサ族に広く伝わる民謡です。中国西北部の甘粛省や青海省、寧夏ホイ族自治区などの地域では毎年旧暦の4月、5月、6月に地域の人々が歌を楽しむ歌垣を行います。伝説によりますと、この歌垣は少なくとも4百年余りの歴史があります。濃厚な生活の息吹と郷土の特色を持つため、ホイ族や漢民族やラサ族などの民族に好まれます。この歌垣では若い男性達の歌声を「少年」と呼び、若い女性達の歌声を「花」と称びます。
「花児与少年(花と少年)」という民謡は若い女性の恋人への思いを歌っています。
歌詞は
春が来て、水仙の花が咲く
若い娘さんは、ピクニックに行く
あなたよ、近づいてきてほしい
4曲目 月色(月光)
「月色(月光)」という曲は古筝などの伝統楽器の伴奏でタイ族の村の美しい夜を描きました。雷佳さんの優しく心に響く歌声は乙女の愛しい人への思いを生き生きと表現しています。
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