会員登録

『許三観売血記』(許三観の売血の物語)

2011-10-28 15:44:17     cri    

 この作品で私が一番印象に残ったのは、許三観の最後5回の売血の経歴です。当時、長男の許一楽が重い病気にかかり、急にお金が必要になりました。許一楽は許三観の本当の子供でないにもかかわらず、父親として許三観は10日間で5回も売血をし、もう少しで命を落とすような状態になります。この深い父性愛に私はとても感動しました。

 また、作品の中には無知から来る滑稽さもたくさん描かれています。例えば、売血する前には必ず水をたくさん飲み、お腹が張りすぎて歩けなくなるまでやめません。こうすると、体内に血が多くなると言うのです。このようなところを読むたびに、私はいつも悲しみが湧き起こってきます。

 『許三観売血記』はユーモアもある非常に素晴らしい作品で、すべての人に読む価値があります。(文章:李陽、チェック:高橋)  

作者のプロフィール


作者の余華さん

 余華、1960年4月3日に中国の浙江省杭州市生まれ。1983年から文章を書き始める。現在まで、長編小説4冊、中短編小説6冊、エッセー3冊を執筆。代表作は『活着』、『兄弟』、『在細雨中呼喊』、『許三観売血記』、『鮮血梅花』、『温暖和百感交集的旅程』など。20カ国以上の外国語に翻訳、出版されている。

 また、皆さんも何か要望や質問などがあれば、こちら「crisyoten@yahoo.co.jp」のメールアドレスに送信してください。お互いに交流しましょう。どうぞよろしくお願いいたします。


1 2
関連ニュース
写真トピックス
コメント
今週の番組
今日熱点
快楽学唱中文歌
特集ダイジェスト
LINKS