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ヌルハチと野菜包みのご飯(再放送)

2010-02-23 10:31:53     cri    

 みなさんは、ヌルハチをご存知でしょうか?中国最後の王朝である清の太祖のことですね。ヌルハチは、1559年に生まれ、1626年に死んでいますが、彼は明の末期に健州の女真族を統一し、海西の女真を中心とした九つの連合軍を撃破し後金の国を打ちたて、のちに満州文字や八旗性を制定し、の基礎を固めています。そしてその息子の清の太宗であるホンタイジが、内蒙古の諸郡を統一し、1636年に国号を清としたのです。





















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 (一)「ヌルハチと野菜包みのご飯」ー1

 ま、歴史についてはこれぐらいにしてお話に入りましょう。

 最初は、「ヌルハチと野菜包みのご飯」です。

 「ヌルハチと野菜包みのご飯」

 時は明の末期。多くの人が落ちぶれて行く当時の支配者の酷さに苦しめられ、新しい時代が来るのを持ち望んでいたころ。

 ヌルハチは八旗の将兵を率いて撫順という城を数日も包囲し、軍の飯は地元の住民に作らせていた。そして撫順を攻め落とすと、ヌルハチは直ちに敵を追撃するよう命じた。しかし、その命令が出たころは、住民たちはまだ飯を作り始めたときで、兵士たち命令に背くわけには行かず、腹の虫がなるのを我慢して出陣するほかはなかった。

 これをみたある家の婦人が、腹をすかして出陣しようとする兵士たちを見て気の毒に思い、ふと思いついたのか急に何かを作りはじめ兵士たちに言う。

 「いま作るからもって行きなさい。いま食べなくとも途中で食べることが出来ますから」

 これを聞いた兵士たちは首をかしげていた。

 「なにをいうのか?飯を持って行けというのか?お椀や箸などはもてないし、飯はどこにおくのだ?」

 すると、その婦人は「すぐですからね」といい、庭に干してあった白菜の葉っぱを洗ってすでに出来あがっていた肉の入った米の飯をしっかりと包み込んでそれぞれ兵士に渡した。これはと思った兵士たち、仕方がないからそれをきれいな紙で包んで腰の袋に入れて慌てて出陣していった。

 さて、ヌルハチは、敵を追跡するため出陣を命じ、兵士たちに飯を食わしてはおらず、自分も腹をすかしていた。こうしてそれを我慢し十数里も敵を追ったころ、不意に大雨が降り出して地面は濡れ、燃やす木々も雨で湿ってしまい、飯は炊けない有り様。これにはヌルハチいらだった。これをみた、かの婦人から野菜で巻いた飯を貰っていた兵士が、王が腹をすかしては大変だと思い、自分たちの袋からかのものをヌルハチに渡した。

 「王、これは出陣する前、飯を食う暇がないので、わしらの住む陣営の近くの女子が途中でも食べられると渡してくれたものです。うまいかどうかわかりませんが、試してみてください」

 「うん?なんだこれは?面白い食い物だな。ああ、一つでよい、あとはお前たちが食え!」とヌルハチは、おかしな顔をしてそれを見ていたが、腹が減っているので、何でもいいから食ってみようとかぶりついた。

 「うん?う、うまいな。これは!」と瞬く間にそれを平らげてしまった。

 そしてヌルハチは、この戦のあと、かの兵士らを呼び、ことの仔細をきいて大喜び。

 「そうであったか!その女子は賢いのう。この戦が終わったら誰かをやってその女子に褒美を使わせ、この野菜包みの飯の作り方を学んで来い。ははは!これで戦のときも腹をすかして苛立つこともなくなったワイ!!」

 こうしてその後、ヌルハチの軍隊はこの野菜包みの飯をよく食べるようになり、勝ち戦をつ続けたというわい!

 ところで、今でも一部の地方ではこの野菜で包んだの飯があり、いまでは、いくらかすっぱくした白菜の葉っぱで、炊いたご飯や粟をいためたおかずに、葱と味噌を混ぜ込み、おにぎりのような形にしたり細長くしてしっかり包み込み、それを卓上に並べるということです。どんなものかわたしも食べたいですね。

 次もヌルハチにまつわるお話。「黄金の肉揚げ」

 「黄金の肉揚げ」

 時はヌルハチがまだ少年のころ。家が貧しいので、家を離れ撫順のちかくにいた女真族のある頭領のもとで飯作りの手伝いをしていた。この女真族の頭領は食べ物にはうるさく、いつも宴のときは八つの料理に一つの汁料理を出すよう決めていた。宴を設けるときは決まって部落の中で一番料理が上手が年寄りを呼び、この日はなんとヌルハチにそれを手伝わせた。

 こうして宴がはじまり、年寄りが七つ目の料理を作り終わったとき、疲れたのか急に倒れてしまった。これを見たヌルハチが慌てていると、厨房の外から、八つ目の料理を早く出せという声が聞こえた。もし、八つ目の料理を出せなかったり、出すのが遅れたりすれば、酷い眼にあうことは知っていたので、ヌルハチは慌てたものの、賢い彼は「慌てるな!」と自分にいいきかせ、横に程よく切り終わった赤みの肉があるのを見て、すぐにいくつかの玉子をお椀に割って箸でとき、それに赤身の肉に絡ませ、油を熱くして一つ一つ丁寧に揚げて皿に並べた。そして味付けがまだなのを思い出し、塩やゴマなどをつぶしてそれにふりかけ、出来上がりましたと宴に出した。

 さて、新しい料理がでたので、頭領は客人に箸をつけるように勧め、自分もそれを口にした。

 「うん!これは変った料理ですな」と客が褒める。

 「ほうほう!こんな料理はわたしもはじめて。うん、なかなかいける。さ、杯を空けてくだされ」

 こうしてこの夜の宴は何も起こらず終わったので、ヌルハチはほっとし、横で休んでいる年寄りをその住まいまで送っていった。

 と、翌日、頭領が昨夜の八つ目の料理のことを覚えていて、手下に年寄りを呼ばせた。そして頭領が聞くと、正直者のこの年寄りは自分が、そのとき疲れて目眩がしたので八つ目の料理は手伝いの小僧が作ったと話した。これを聞いた頭領、さっそくヌルハチを呼んだ。そこでヌルハチ、ありのままを話すしたので頭領は喜んだ。

 「うん、うん。わかった。お前も賢い奴だな。見所がある。ところであの料理はなんという名だ?」

 これを聞いてヌルハチは考え、料理が黄色い玉子と油で金のように光って見えるので「黄金の肉揚げ」ではどうかというと、頭領は笑ってうなずき、「客も喜んでいた。わしの面子が立ったワイ。ではそういう名ににしよう」とヌルハチに褒美を与えた。

 こうしてこの部落ではこの「黄金の肉揚げ」が卓上に出るようになり、のちにヌルハチが後金の国をうちたて清の太祖となったが、彼はいつもの大きな祝宴にこの「黄金の肉揚げ」を最初に出させたという。その後、清朝の各皇帝も太祖が編み出したという料理を最高級品とし、祖先を忘れぬよう一族に教えたらしい。

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