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霞給チベット族文化観光村の新しい生活

2009-10-30 10:08:59     cri    

 中国雲南省迪慶チベット族自治州の政府所在地シャングリラ県にわずか22戸の農家しかない村があり、霞給文化エコ観光村と言われています。シャングリラで一番の村だそうです。

 この観光村はシャングリラ県の町から北東へ13キロのところあります。ここに着くと、まず目に入るのは村の入り口に立っている迎賓塔です。これはチベット族村のシンボルです。静かに聳え立つこの白い塔は村を訪れるお客さんを迎えます。「霞給」とはチベット語の「銀色の石の上の村」という意味で、その由来は、村周辺にある温泉の周囲は白い石で囲まれているからです。

 霞給村は山と川に囲まれ、風景はまるで一幅の山水画のようです。周辺には原始林が広がり、双橋河は曲がりくねりながら村を流れていきます。村には22戸の農家があり、チベット族の風格のある家屋はよく整備され、村のあちらこちらに仏塔や護法天柱、風にはためくタルチョ(お経を書いた旗の経幡)が見られます。村に入るとあたりはチベット仏教のあでやかで神秘的な色彩に溢れた雰囲気が漂っています。

 数台の観光バスが村の広場に泊まり、バスから多くの観光客が降りてくると、静かな村はすぐににぎやかになりました。

 ケサン・ギムツォさんは観光担当の責任者です。彼の話によると、多くの観光客はチベット族村の独特なたたずまいや伝統的な手工芸品に魅力を感じてやってきたのです。ここではチベット族の生活習慣や民間工芸、宗教文化なども体験することが出来ます。工芸品には、タンカ(チベット仏画)、ヤクの角の彫刻、チベット線香、銀製品など素朴な日用品と宗教用具があります。

 また、多くの手工芸品の作業場があります。これらの場所で、さまざまな形をしている木の彫刻と家具、また根彫(樹木の根が持つ不思議な形を生かして作られた彫刻品)など郷土芸術家が心を込めた彫刻作品や素朴な味わいの手工芸品を見ながら、買うことが出来ます。

 タンカの作業場の庭には、大きさと図案が違うタンカが幾つも飾っております。色は鮮やかで、刺繍を凝らしたものもあります。タンカの刺繍の仕事をしていた若い女性のヤンツォム・ズォーマさんは観光客にこう話しています。「高原で生活してきたチベット族の人はほとんど遊牧民です。いつでも、どこでも仏さまに参拝し、お経を上げることが出来るように、天然鉱物の顔料で作った仏画を身につけて携帯していました。それがタンカの由来です。タンカには仏教の経典を書いたもの、そして仏像を描いたものもあります。タンカを作る村の年配の職人の技術は高く、周辺でもよく知られています。私はシャングリラ県からこの村に来て、もう3年間勉強しています。私の描いたものは先生が直してくれます。よく出来なかった絵はもういらなくなります。捨てるのがもったないので、家に持ち帰って、よくなかったところを直しながら、勉強します。色が鮮やかで、不思議でな美しさをたたえ、光輪があるのがタンカの魅力です」。

 ケサン・ギムツォさんの話によれば、ヤンツォム・ズォーマさんのように村で伝統的な工芸を学ぶ人は多いのだそうです。村は、文化的で、生活条件がよいため、多くの人々は技術を身につけた後も、ここを離れず、各作業場で続けて仕事をするようになります。

 これまで、村では農家が、裸麦やアブラ菜の栽培やヤクの飼育、マツタケの採集など農牧業に取り組んで、生計を維持してきました。しかし、改革開放後、シャングリラ観光業の発展に伴い、村は観光サービス業を始めて、豊かになってきました。そして、政府の援助の下、年配の職人は弟子に教えるようになりました。一方、よそから技術者を招聘して、農民に対する業務指導も行っています。農家はチベット族の工芸品店を開きました。普段は畑仕事に従事し、農閑期に、作業場と店で手工芸品を作っています。現在、村の経済収入は大いに増え、農家の生活は豊かになりました。

 ケサン・ギムツォさんの話では、観光業を始める前、一家の年間収入は約4000元(5万2000円)で、現在、1万元(13万円)ぐらいに増えたということです。

 今、45歳のワンドゥさんは自分の店で線香を作っています。チベット産線香は純天然香料を使い、独特な香りと薬の効用があります。3年前から線香の作り方を習い始め、店を始めました。農作業と店によって、生活は非常に楽になりました。ワンドゥさんは観光客に、「これまでは、農作業による所得しかなかったが、現在、毎月、店の収入は1000元ぐらいで、生活は豊かになり、電気釜などの電気製品も買いました」とほほえんでいました。

 ここ数年、シャングリラの観光業が盛んになったので、地元の生態環境を保護し、持続可能は発展を実現するため、政府は観光業による税金を農業にまわあす政策を行い、農業生産を支援しています。また一方では、チベット族の文化、伝統を受け継ぐ手工芸品の生産を奨励しています。

 現在、この霞給チベット族村はすでに国家の観光景勝地に指定されました、村民は幸せな生活を送っています。(翻訳:トウエンカ)

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