現在、ロガパイさん一家3人は自分たちの7ヘクタールの耕地にヒマワリを栽培しているほか、羊や牛などの家畜150匹を飼っています。そして、庭に店を出しているのです。おかげで一家の収入は年に約1万元に上っています。ロガパイさんの話によれば、去年からヒマワリを栽培するようになり、また、これまで120匹の羊と30頭の牛を飼い、あわせて3万6000元を稼いだということです。
チガンジディエ郷ではロガパイさんと同じようにここに定住した牧畜民は300世帯以上あります。しかし、定住するには、家畜に与える十分な飼料がなければなりません。そこで地元政府は農家に平均して5.3ヘクタールの飼料生産拠点を提供したのです。これについてチガンジディエ郷の責任者張建江さんは、「牧畜民たちがここに移った当時は、生活施設がそろっておらず、収入も少なかった。しかし2006年から政府はここへの投入を拡大し、それぞれの世帯に2万5000元の補助金を与えたほか、村にセメントの道路を敷き、公衆トイレなどを作った。また電気と水道も使え、ラジオが聞け、有線テレビなども見られるようになった。こうして多くの家庭は生産の多元化を図り、牧畜業のほかに、農業や庭園作りに励み、また出稼ぎなどを通じて、収入を増やしてきた」と話してくれました。
ところで定住生活はカザク族の遊牧民の生産・生活様式を改めただけではなく、彼らの健康作り、便利な生活、それにほどよい仕事と学習の条件を提供したのです。現在、各村には、医療ステーションが設けられ、病気になればすぐ治療を受けることが出来るようになりました。
また、子供はチガンジディエ郷にある学校へ通うことが出来るようになりました。
ロガパイさんはこれらのことに感動し「私は学校へ通うことはできず、標準語も話せなかった。しかし定住してから、子供たちは学校へ通い、多くの知識を学ぶことが出来た。うちの子供いま、小学4年生です」と話していました。
ところでアルタイ地域にはカザフ族の牧畜民が15万人いますが、そのうち3分の1は定住、あるいは半定住や半遊牧の生活を送っています。そして遊牧民の定住問題は地元政府の民生プロジェクトの重点となっているのです。
アルタイ地域の責任者張漢東さんは「牧畜民により幸せな生活を送らせるようにするため、財力の保障や土地の分配で努力していきたい。彼らをすべて定住させるには、資金と土地が必要だ。資金の面で、国は今年3200万元を拠出してくれた。そこですべての世帯に平均2万5000元の定住補助金を配った。また、土地を開拓しているが、これからの経済の発展と収入の増加に伴い、この面への投入も拡大していく計画だ」と語りました。
記者が村を離れるとき、ロガパイさん夫婦は見送りに出てきてくれ、「来年、もっと大きな家を立て、売店を拡大していく。夏に農業に取り組み、冬には、家畜の飼育に専念していくので、我が家の暮らしはこれからますますよくなっていくに決まっている」と笑いながら話してくれました。(翻訳:トウエンカ)
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