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「医者の品格」(医徳)

2009-02-17 09:42:20     cri    

 今晩は、ご機嫌いかがでしょうか?林涛です。

 早いもので、もうすぐ2月の下旬、北京の気温も徐々に高くなってきましたが、何しろ北国ですから夜は寒いですね。

 ところで、この食いしん坊の林涛ですが、実は去年腸の手術で入院し、その後家で三ヶ月足らず養生し、12月から仕事を少し少し始めましてね。ですからお酒や好きな食べ物とはしばらく遠ざかっていました。今は食欲もかなり回復し、退院したときより太りましたが、中国の蒸留酒である「白酒」はまだ遠慮してます。食べ物は唐辛子のような辛いものは口にしません。

 で、先日、急に大根の煮物が食べたくなったので、朝市で大根を買って輪切りにし、油を熱湯で落とした中国の油揚げ、それに昆布を出汁の素を入れた鍋でことこと煮ました。おでんじゃありませんよ。主には大根ですから。それにサーモンの刺身です。酒は中国の紹興酒をいただきました。うまかったわい!!「白酒」は強いのでやめときました。

 さて、この時間は、山東省に伝わる「医者の品格」という昔のお話をご紹介しましょう。

 





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 「医者の品格」(医徳)

 山東の魯山のふもとの淄(し)川は山に囲まれ、気候もよく、獣や草花が多い。この東南に月牙という村があって、ここには川も流れ、かなり豊かなところだった。

 むかし、ここに李皓という三十を過ぎた人が住んでおり、働き者の妻、それに九歳の娘と二歳の息子がいて幸せに暮らしていた。

 ある年の春、なんと幼い息子の腿も大きなできものができ、それが膿んで痛み出し息子は泣いてばかり。そこで李皓は息子を負ぶって数十里離れた大きな村に向かった。そこには五十近くの医者がいて、できものなどを治すのが得意だという。李皓は初めてだからと手土産をもち、息子の腿を見てもらったが、医者はその手土産を見て苦い顔をした。そして弟子に息子のできものから膿を出させ、少し薬を塗らせたあと、数日後にまた来いといっただけであった。こうして李皓は息子を連れた帰ったが、息子のできものは治らず、痛さが増すばかり。李皓は仕方がないので今度は手土産を多めに持って医者のところに来た。これに医者はにこっと笑い、息子のできものを自分で診る。そして膿を出してから薬を塗り、数日後また来いという。このようなことが五六回続き、医者は李皓の手土産がかなりの数になったとみて、今度は丁寧に薬を塗って膏薬を張り、李皓親子を返した。もちろん、息子のできものはそれで治ったが、あとで人に聞くと、このようなできものはまじめに診れば一度で治るという。

 これで李皓は無駄な金を使わされたことに気づき、憤りを覚えた。そして人々のために自分が医術を学び、彼らの病を治そうと思った。これに妻がうなずいた。こうして李皓は妻と子供たちを家において医術を学ぶため旅に出た。

 さて、李皓は医術が高く、人柄のよい医者をふるさとから数百里離れた町でやっと見つけ、そこに何とか弟子入りした。もちろん、はじめのうちは医術を学ぶのではなく、その家の力仕事の手伝いだが、李皓は黙ってまじめに働いたので、それが医者から好まれたのか、数ヶ月後には医術に触れさせ始めた。その上、李皓のまじめさと正直な心に感心した師匠である医者は自分の知っていることをすべて李皓に教え、李皓もそれを一心に学び、十年後にはかなりのものを覚えた。

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