先週は番組では消費者権利デーに関するCCTV・中国中央テレビの特別番組をご紹介しました。中国の国営テレビCCTVは毎年3月15日の国際消費者権利デーにちなんで、消費者の権利を損なう企業を告発する特別番組を毎年放送しています。
今年は、アメリカのアップルとドイツのフォルクスワーゲン(VW)が取り上げられました。CCTVはアップルについて、中国では他国市場で提供されているものと同様のアフターサービスが受けられないと指摘しました。つまり、アップルが中国の消費者を差別しているという言い分ですね。アップル中国はその後声明を発表し、「顧客の期待を上回るよう努力している。顧客の懸念を非常に重く受け止める」としただけです。
抽象的に建前を言うだけで、実質的に何をどう改善するかはまったく言ってません。メディアの取材も拒否する態度を取っています。国際的な企業のやり方ではないような気がします。2012年全国各地の消費者協会に受理されたアップル製品に対するクレームは2170件もあり、そのうちアフターサービスに関わるクレームが25.6%を占め、業界の平均レベルより7ポイント上回りました。
やはりアップルはファンが多くて、売り手市場だから、あまり売り上げを心配していないでしょうか?しかし、長い目で見ればファンの皆さんの利益を損ない、結局ファンがアップルから離れることに違いありません。
個々の企業にまかせるのではなく、政府がアフターサービスに関して明確に立法、或いは規定で、消費者を保護すべきです。
それからもう一つ取り上げられたフォルクスワーゲン(VW)については、トランスミッションが走行中に加速もしくは減速を引き起こすという問題を指摘しました。VWは番組の批判を受けとめ、早急に対策を講じると表明しました。VWの広報担当者は18日、中国製および輸入車双方をリコールすると明らかにしました。18日もしくは19日にリコールの規模や対象車種を発表するとしています。
VWは、第一汽車集団(FAWグループ)および上海汽車との合弁で中国で自動車を生産。向こう5年間で、中国における年産能力を約2倍の400万台に拡大することを目指しています。中国市場を重視するなら、ユーザーの利益を考え、このように問題を適切に処理することが賢明だと想います。
ほかに番組で指摘された問題、ウェブサイトにアクセスしたユーザーの個人情報が盗まれたことや貴金属アクセサリーの質の問題などについても、企業側gあ相次いで説明したり、対応したりしています。
視聴率の高い番組なので、社会的影響力も大きいですから。しかし、このような番組は年に1度ではなく、毎日あったほうがいいという声もあります。消費者保護は年に1度の特別なものではなく、日常的に目指すべきものだということです。視聴者の役に立つメディアという意味でも、重要なことだと思います。(ooeiei、大野)
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