<世界最長の高速鉄道>
さて、北京と広州間の高速鉄道は2298キロを誇る世界最長の高速鉄道です。設計時速は350キロで、実際の走行時速は300キロです。北京から広州まで、僅か7時間59分で着きますよ。これまでより12時間30分も節約できます。つまり、朝食は北京で焼きパンや豆乳を食べて、夕飯は広州で本場で広東料理を楽しめますね。
中国最長の高速鉄道として、京広高速鉄道は北京天津河北経済圏、河南省を中心とする中原経済圏、武漢と湖南省を中心とする中部経済圏、珠江デルタ地帯を繋ぎます。今後はさらに香港と結び、北京、天津、河北省、河南省、湖北省、湖南省、広東省の数億人に恩恵をもたらします。中国を南北に横断する重要な交通動脈になりそうですね。
日本で一番長いのは東北新幹線で713キロ。北京広州線の三分の一ぐらいですね。今ある8路線の新幹線の総延長が2462キロなので、中国の高速鉄道の長さたるや、大陸と、島国の違いがまさに、数字に現れていますね。高速鉄道は、中国の経済発展を、北から南までつなげていく、大きな武器になるでしょうね。
<世界一の寒い高速鉄道>
去年12月1日に正式に運営開始したハルビンと大連間の高速鉄道は世界で初めて高冷地を走る高速鉄道です。北は黒龍江省のハルビンから、南は港湾都市の大連まで、東北三省を貫き、全長は921キロです。沿線の年間気温差は80度にも達し、冬の最低気温はマイナス40度ぐらいに下がります。一部の地区では、30センチ以上の積雪があるということです。ハルビンから大連まで3時間で着きますから。週末になると、ハルビンのスキー場でスキーを楽しんでから、高速鉄道に乗って大連の海辺で海鮮料理を楽しめますね。
日本でも、新幹線の北海道の着工がようやく動き始めたところですが、雪が多く、寒冷地の高速鉄道は技術的な問題で、クリアーしなければならないところが多い、難しい路線ですよね。それだけに北に住む人たちにとっては、大きな恩恵ですね。また、南から北へのたとえば観光客の増加という意味でも、大きな役割を果たすでしょうね。
<中国最速の高速鉄道>
中国で走行スピードの最も早い高速鉄道は中国初の高速鉄道でもある北京と天津を結ぶ高速鉄道です。2008年8月1日に運営開始となり、全長120キロで、最高走行時速は一時495キロにも達しました。今は安全面の考慮で350キロの時速で走っています。この高速列車に乗れば、北京から天津まで僅か30分で到着できます。北京と天津、日本の東京と横浜に当たるような関係ですね。30分交通圏に入るのは経済面にしても生活面にしても、両都市の住民の切実な恩恵をもたらしていますね。
また、495キロというのは、日本で計画されている、リニア中央新幹線並みのスピードですね。さすがにその速度になると、安全面は大丈夫かと考えてしまいます。
<中国一投資の高い高速鉄道>
北京と上海を結ぶ高速鉄道は全長1318キロで、投資総額は2200億元に上りました。設計時速は350キロで、実際の走行時速は300キロです。中国最大の両都市を結び、北京から上海まで僅か5時間で着きます。5時間以内で着くと、日帰りも出来ますね。5時間というと東京から九州まで行くぐらいの時間ですね。それにしても、中国の広さを改めて、実感しますね。(つづく 1月10日にオンエアする『イキイキ中国』より)
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