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学歴社会の思惑

2012-11-29 10:35:51     cri    

























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 最近、ある日本人の学歴詐称事件は中国で大きな話題となりました。加藤嘉一という日本の若手作家です。加藤さんは1980年代生まれの若者で、北京大学で留学し、日本の若い世代の視野から中日関係のあれこれを論じ、多くの著作を刊行しました。中国でも有名な日本人の一人と言えます。加藤嘉一氏は高校を卒業して、単身で北京大学へ留学し、北京大で修士課程を修了しました。その間、中国語で様々な意見を中国向けに発表し、中国で話題の人物となり、結果日本でも知られるようになったという方です。

 このほど、日本の『週間文春』は「『中国で一番有名な日本人』加藤嘉一氏に経歴詐称疑惑」という記事を掲載しました。それによりますと、加藤氏の経歴詐称には、主に次の四点があるということです。

 ①東大合格の疑惑:彼はこれまで何度か「東大に入学、もしくは合格したが、それを蹴り、北京大学に留学した」と語りましたが、合格した事実はなかったそうです。

 ②公費留学生の疑惑:彼は自著で「日本の公費派遣留学生」と「中国教育部の費用で留学した」と2通りの記述をしていますが、矛盾しているんです。実際に調べたところによりますと、彼は日本の派遣した公費留学生ではなく、中国側の留学費用を受ける対象でもありませんでした。。

 ③北京大学朝鮮半島研究センター研究員の身分:彼は自著で、「北京大学朝鮮半島研究センター研究員」の肩書きを記載していますが、北京大学には、こういう研究所は存在しないと明らかになりました。

 ④慶応大学SFC研究所上席研究員:彼は自著で「慶応大学SFC研究所上席研究員」との肩書が記載されていますが、、「上席研究員」ではなく、「訪問研究員」でしかないことが分かりました。

 ずいぶんたくさん疑惑がありますね。週刊誌では、こうした様々な、学歴に対する疑惑を報じているわけですね。実は、日本では先日IPS細胞の研究の真偽をめぐり、森口尚史(もりぐち ひさし)と言う人が、マスコミをにぎわわしました。その中でも、ハーバード大学の学歴詐称などが取り上げられました。政治家や、学者、芸術家、企業人にいたるまで、たびたび経歴詐称の問題が週刊誌を賑わせているのが現状。では、加藤氏の場合、中国側の反応はいかがですか。

 中国の大手メディアはほとんどこの記事を転載し、大きく取り上げました。実は今回の経歴詐称はインターネットでは、かなり前から出ていたんです。「胡錦涛主席も加藤のコラムの愛読者」などといった話もあり、いろいろ真偽の程が噂されていました。一部ネットユーザの書き込みでは、「そもそも『中国で一番有名な日本人』という自称はあんまりにも大げさ過ぎる」という意見もありますし、「確かに中国で意見を発表することは様々な制約があり、批判も多いわけで、それでも頑張ってここまで来られてことは尊敬に値しますが、自分を良く見せようとする意識が強すぎるから、やはり彼のことを好きにはなれない」という意見もあります。

 事の真偽はともかく、経歴を詐称すれば、有名になればなるほどチェックも、厳しくなるわけで、それでも、偽りの経歴を使い続け、言い続ける精神構造というのは、私のような小心者には正直よく分からないところがありますね。

 実は最近、このような有名人の学歴詐称や経歴詐称事件が頻繁に発覚しています。

 今年10月、韓国大統領選の立候補者である安哲秀(アン・チョルス)氏の論文の二番煎じと学歴虚偽記載の疑惑が発覚し、韓国国内で大きな話題となりました。そして、与党のセヌリ党が最高委員会で安哲秀(アン・チョルス)の大統領選候補に対する検証を行ったということです。まさに選挙のさなかに経歴詐称問題が発覚するのは、よくあるケースですね。敵陣営も、どこかにほころびは無いか、鵜の目鷹の目で探すので、韓国だけでなく、日本でも選挙のたびにそういった問題が噴出して、中には当選後辞任に追い込まれたと言うケースもありますね。どこ国でも、学歴詐称は許せないものですね。

 日本の小泉純一郎前首相も学歴詐称の疑いがあると報道されています。日本政府のオフィシャルサイトでは、「小泉氏は1967年に慶応大学を卒業し、ロンドンで留学した」という記録がありますし、小泉氏が2001年7月にイギリスを訪問した際、当時のブレア首相に、「イギリスは僕の第二の故郷です。、イギリスで2年留学したことがあるから」と言った記録があります。しかし、日本の週刊誌が2004年2月に掲載した記事によりますと、小泉氏は短期留学生の身分でロンドンで9ヶ月間のみ勉強しました。彼自身が言った2年間の留学ではなかったし、ロンドン大学で如何なる学位も取れなかったということです。

 この問題も、留学したのは事実だけれど、具体的内容に詐称があったというケースですね。経歴に少しでも、箔をつけたいと言う気持ちが、特に無名の時代には強いのでしょうね。でも、有名になってまで、事実と異なる発言があったとしたらは、やはり問題ですよね。有名人になればなるほど、自分の言論に多くの注目が集まっていますね。政治家であるからこそ、言行を慎んで行わなければなりませんね。

 中国で一番有名な学歴詐称事件。中国でとても有名な企業家、「出稼ぎ皇帝」と言われる大手IT企業のCEO唐駿氏はずっと自分はアメリカ西大西洋大学の博士と自称していました。しかし、2010年7月、「アメリカ西大西洋大学」は中国語の所謂「野鶏大学」、つまり、金銭で学位を与える大学、ディプロマ・ミルだと発覚しました。いろんな証拠を前に、唐駿氏もやむを得ず、2012年の6月に、北京大学での講演で自分の学歴捏造を認め、謝罪したんです。企業家としての能力や管理の腕、実力はすでに業界や人々に認められたんですが、やっぱり学歴詐称に乗り出したんです。見栄を張る、面子を重んじすぎるでしょう。

 では、なぜ、これら多くの人、特に有名人は学歴や経歴詐称に乗り出したのでしょうか。志摩さんの好きな言葉は『あんたかて、アホやろ、わてかてアホや』つまり、お互い、たいした事無い。人間みな同じという精神なんですが、経歴詐称する人は『あんたはアホやろ、わては違うでー』と言いたい人なのかな~?

 子供の時いつも親から言われました。「嘘つきはだめ!一回嘘をつけば、真実を隠すために、十回以上の嘘をつかなければなりません。一生嘘付きになるぞ」と言われました。いま振り返ってみると、誠実教育は子供向けのものではなく、大人に対しても行う必要があります。むしろ、大人としては常に反省しなくてはなりませんね。

 騙すほうも騙すほうですが、騙される側にも、学歴重視みたいな、いわば付け込まれる隙があるのも事実。何を見て人を判断するか、特に若い人は、その価値観を養うのも、大事ですね。学歴や経歴詐称事件の頻発。もちろんその人本人のせいではあるんですが、学歴社会の歪んだ一面をも反映されています。学歴主義より実力主義はもっと大切だと思います。人材評価基準はより健全化になってほしいんですね。(11月29日オンエア「イキイキ中国」より)

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