中国の国家発展改革委員会は4日、韓国のサムスン電子やLGエレクトロニクスなど、韓国・台湾の液晶パネル大手6社に対し、中国国内で取引される液晶パネルについて、価格カルテルを結んだとして計約3億5300万元(約49億9100万円)の制裁金支払いを命じました。
この委員会によると、2001年から06年までの6年間、6社は毎月1回程度会合を開き、価格と市場の状況に関して情報交換を行い、市場価格を操作していました。
6社は既に、中国国内のテレビメーカーに対して、損害金として1億7200万元(約24億3200万円)を支払ったという。
大手6社は、液晶パネルの価格下落を防ぎ、利益を確保するために、価格カルテルを行ったとみられます。独占禁止法案の実施から5年足らず。今回、サムスンなどの海外メーカーに対して独占禁止法が適用されたことは、中国の反独占に対する強い意志の現れであるが、これには意義がありますね。
法に基づいて国内カラーテレビメーカーの合法的な権益を守り、公平な競争を促進することです。中国はカラーテレビの生産大国だが、液晶パネルの多くを輸入に頼っています。
2001年から06年まで、液晶パネルは生産コストの約80%を占めていました。上流では液晶パネルメーカーがひしめき合い、下流では激烈な市場競争のなかにあって、国内液晶テレビメーカーが初歩の段階から発展するのは困難であり、多くの企業が倒産に追い込まれました。
液晶パネルのカルテルが彼らを倒産に追い込んだのですね。独占禁止法の執行により、関連企業であるTCL、創維、ハイアールなど国内カラーテレビメーカー9社に1億7200万元(約22億3600万円)あまりが返却されました。
企業の合法的権益と公平競争に基づく市場秩序が守られたのです。もう一つの意義は関連企業の差別的商習慣が、独占禁止法を通じて改善されることです。
中国電子視像行業協会の副会長によると、中国カラーテレビメーカーはエンドユーザーに36カ月の保証期間を提供しているのに対し、部品メーカーである液晶パネル企業は18カ月の保証しか提供していない。
時には、パネルが生産され、物流に乗り、売り場に到着した時にはすでに18カ月の保証期間が過ぎているケースすらあるという。
13年より、中国のカラーテレビメーカーのテレビに提供されるパネルに対し、6社の企業は無償で保証期間を18カ月から36カ月に延長しました。協会の予測によると、この変化だけで毎年の国内カラーテレビメーカーの修理費用が3億9500万元(約51億円)削減できるという。企業の負担が大幅に軽減されるのです。
独占禁止法のさらに重要な意義は、技術の壁を打破し、常に公平に新技術を獲得し、産業協力を促進させることです。カルテルを結んで液晶パネルの販売価格を不当につり上げていた企業6社は現在、独占禁止機構の監督下において、中国のカラーテレビメーカーに対して公平かつ適正価格で製品を供給しています。
すべての顧客に対して同等の高性能製品や新技術製品の購入の機会を提供することで、産業協力と技術交流を促進しています。米国やEU、韓国と比較すれば、同様の違反に対する中国の処罰は非常に軽いものです。データによると、米国は6社に対して合わせて12億1500万ドルの罰金処分としているほか、3社の幹部9名に対して刑事罰処分としています。EUの罰金総額は6億4800万ユーロで、韓国では総額1940億ウォンでした。
国家発展改革委員会「価格監督検査及び反独占局」の副巡視員、盧延純氏の話によると、今後も国家発展改革委員会の反独占局の執行力は強まり続けるという。「国内企業と外資企業、国有企業と民間企業を問わず、中国国内の市場競争を阻害するカルテルがあれば、国家発展改革委員会が独占禁止法に基づき処罰するだろう」と同氏は述べました。
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