今月の8日から、寒露の節気に入りました。寒露とは、草花に冷たい露が宿るという意味です。つまり秋の長雨が終わり、秋も深まり始める頃です。この時期、人々は疲れやすくなり、「秋乏」と言われる疲労感を感じやすくなります。そんなときは、十分な睡眠を取ったうえで、アルカリ性の植物を食べ、適当な運動をすることで秋の疲れを解消することができます。
寒露の節気に入ると、秋空が高く空気がすがすがしくなりますが、体がだるく動きたくない、ぼんやりして何をしてもやる気がしないと感じることが多くなりますね。では、なぜそういう状態に陥るのでしょうか?これは、熱い夏に人の肌の湿度や体温が高まり、大量の汗が出たため、水と塩分の代謝がアンバランスになっていることや、胃腸の機能が弱まり、心臓血管や神経システムに負担が増えたことが原因です。また、十分な睡眠を取らなければ、人体はたくさんのエネルギーを消耗してしまいます。
秋になると、汗の量が明らかに減り、人体も休養の段階に入ります。そして、水と塩分の代謝が徐々に均衡となり、消化系統の機能も徐々に正常に戻っていきます。加えて秋分以降は日照時間がだんだんと短くなり、昼と夜が半分ずつとなります。秋の夜はもっとも眠りやすく、ぐっすり眠ることができます。そのため、朝起きてもすっきり目が覚めず、まだ眠りたいと思ったり、疲労が残っていたりします。それが秋乏です。
香山の頂上から見た景色
こうした体の状況は、夏の消耗に対する保護的な反応ともいえますし、人体がバランスを取り戻すための過程に起こる現象でもあり、正常な生理現象なのです。
では、この秋の疲れやすさをどう解消すれば良いのでしょうか?あまり動かず多めに寝ることによって、この疲労感を解消できると勘違いする人が少なくありません。しかし、寝れば寝るほど疲労感は増していきます。
睡眠は十分でなければいけませんが、普段より1時間ほど多く眠ればけっこうです。そして、ビタミンやアルカリ性の食べ物を食べましょう。たとえば、トマト、ナス、オレンジ、柿、ジャガイモ、葡萄やなしなどです。これらの食べものに由来する代謝物質は筋肉の疲労による酸性物質を中和し、疲労感をできる早く解消することができます。秋は気候がよく、室外での運動に適しています。適度の運動も秋の疲労感の解消に役立ちます。
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