ヘルシー中国の時間となりました。お相手の王穎穎です。豆乳は「植物ミルク」と呼ばれるほど、朝食のメニューとして人気があります。しかし朝食には、いったい豆乳と牛乳のどちらを飲むほうがよいのでしょうか?
客観的に言えば、豆乳は牛乳と比べて、リンは多いのですが蛋白質、カルシウムは少なく、その栄養価は牛乳より低いのです。牛乳には豊富な蛋白質やミネラル、ビタミンが含まれています。そして、カルシウムやビタミンB12などの量も非常に多いのですが、ビタミンCや鉄分、繊維質が足りません。同時に、牛乳は動物性食品であり、あまり好ましくないコレステロールや飽和脂肪酸も含まれています。
一方、豆乳は大豆から作られたもので、その蛋白質は動物性蛋白質に近い構成のため良質で、同時に鉄分、ビタミンB1、パントテン酸、繊維素が含まれていますが、健康に良くないコレステロールや飽和脂肪酸は含んでいません。
大豆の脂肪は不飽和脂肪酸なので、貧血の人にとって、その改善効果は牛乳より顕著です。また、温かい豆乳を飲むことによって、植物性蛋白質が補充され、免疫力の強化にも繋がります。大豆の血糖指数(グリセミック指数)は15%で、牛乳の30%より低く、太っている人や血糖値の高い人にとっては、豆乳のほうがより安全です。
そのほか、牛乳には乳糖が含まれていますが、世界の三分の二の人は乳糖分解酵素(ラクターゼ)を持っていないため、この乳糖を分解することができません。そして、アジアの70%の人は牛乳を飲むと乳糖を吸収できず、下痢を起こしやすい症状の乳糖不耐症(にゅうとうふたいしょう)に該当しています。一方、豆乳の中のオリゴ糖は100%人体に吸収されますので、豆乳は吸収の面では優位性があります。
現在、医学理論界では豆乳についての論争が行われています。そして、多くの栄養学者は、例えば、豆乳に含まれているイソフラボンは女性の健康にとてもよく、大豆オリゴ糖は腸内菌の改善に効果があると豆乳の栄養効果を強調しています。一方、海外の研究では、高い用量(こうようりょう)のイソフラボンは乳がんを予防するどころか、癌細胞の増殖を刺激する可能性があると報告しています。
ですから、女性は乳がんにかかるリスクが高いため、豆乳を多量に摂取しないことをお勧めします。また、大豆の蛋白質は鉄分の吸収を妨げますから、大豆或いはその加工品を多く食べると、大豆蛋白質は正常な鉄分吸収の90%を阻害してしまいますので、人によって程度は異なりますが、疲労、眠いなど貧血の症状が出やすくなります。
しかし、私たちはそれらを恐れて飲むのを止めたりする必要はありません。長い間大量に飲むと良くない作用が出るかもしれませんが、普通に飲めば何の問題もないからです。大人は1日1、2回、毎回250ミリから350ミリ、子供は毎回200ミリから230ミリまでが適量です。総じて言えば、豆乳はよい飲み物です。私たちは、ある食べ物、飲み物の特別な効能をことさら論じる必要はなく、大切なのは多様な食べ物、飲み物をバランスよく摂るよう心がけることなのです。
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