今月5日は啓蟄です。啓蟄は、二十四節気の第3節気です。つまり大地が暖まり冬眠をしていた虫が穴から出てくるころです。『暦便覧』には「陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出ればなり」と記されています。この時期は冬と春の季節の変わり目の時期にあり、気温の変化が比較的大きいため、雷雨あるいは雨が多いのです。同時に、病気が多発する季節でもあります。では、このような季節の変わり目には、どのようなことに注意すれば、病気の予防に効果的なのでしょうか?今日のヘルシー中国でご紹介します。
啓蟄を過ぎると、徐々に暖かくなってきますが、それとともに、さまざまなウィルスや細菌の活動も活発になってきます。現存する中国最古の医学書と呼ばれる『黄帝内経』によりますと、春には、早寝早起きをして、ゆっくり散歩をすべきであり、こうすることによって精神がリラックスし、健康になると説いています。このことからも啓蟄の頃の養生法は日常生活にあることが分かりますね。
それではまず、食品面での注意点です。食品では、植物たんぱく質、ビタミンの豊富なあっさりした食べ物や新鮮な野菜がお勧めです。たとえば、竹の子、ほうれん草、セロリ、苦瓜、山芋などです。果物には梨をお勧めします。啓蟄を過ぎても、気候はまだ乾燥していて、風邪をひいて咳が出たりしますね。このような時は梨を食べると良いのです。梨は肺を潤わせ、咳を止める効果がありますので、生で食べたり、氷砂糖と一緒に煮たりして食べてください。また、食事はあっさりしたものを食べるようにしましょう。そして、脂っこいものは極力控え、刺激的な食べ物、たとえば、唐辛子、ねぎ、にんにく、胡椒も少なめにとるようにしましょう。
次に精神面と運動面での注意点です。中医学では正気が旺盛であれば、十分に邪気に抵抗できるので、発病しないとされています。このため、精神的には楽しい気分を保つようにしましょう。怒ることは要注意です。怒ると肝臓の気が旺盛になって、頭痛、めまい、通風などにかかりやすくなります。そして、春は陰陽五行では肝臓に対応するとされ、肝臓が弱りやすい季節ですので、健康に注意しないと、肝臓にダメージを与えることになります。
運動をする時の注意点は、この季節の運動は、あまりハードにしないことです。寒い冬から暖かい春に移り変わる期間中ですから、徐々に運動量を上げるようにしましょう。ピクニックをしたり、凧揚げなどもいい選択ですね。
最後は、暮らしの面です。暮らしの面では、先週の番組でもお話したように、春は眠くて、身体がだるくなりやすい時期です。しかし、良好な睡眠があれば、元気一杯、仕事や生活に取り組むことができます。
寝る前の30分、あれこれ考えずに、気分を静かにすることは睡眠にとって良いことです。また、すこし体を動かすだけでも心身ともにリラックスし、睡眠にプラスとなります。入浴して眠りにつく前には、顔と足のマッサージをしてみてください。そうすると、血液の循環が促進され、心身がリラックスし、一日の疲れが解消して、気持ち良く眠ることができます。
ヘルシー中国、今日は啓蟄の時期、健康に注意すべきことをご紹介しました。では、また来週お会いしましょう。
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