辰年の旧正月・春節のお祝いは2月6日の「元宵節」で終わりました。この春節、北京市民はどのように過ごし、どのぐらいの支出をしたか、6日付け『北京日報』はこのほど実施したアンケートの結果を発表しました。
■出費が1万元超の世帯は16.9%
この調査は北京市市街地と郊外の1262世帯に電話でインタビューしたものです。それによりますと、出費が昨年を上回った世帯は54.1%、昨年と同じレベルの世帯は38.5%で、昨年よりも支出が減った世帯は7.1%となっています。
金額では、出費総額が1000元以下の世帯は7.1%、1000元~5000元以下の世帯は48%、1万元以上の世帯は16.9%、5万元以上の世帯は0.9%となっています。
なお、春節出費のうちわけは、年越しのための買出し、親族や友人訪問の手土産、春節飾りや日用品、外食などがありますが、中でも、子供へのお年玉や、目上の方に孝行するために渡すお金が一番の支出になっていることが分かりました。
調査では、49.9%の対象者は、春節の出費は重い経済負担になっていると答えました。
また、年末ボーナスと比較すれば、ボーナス以上の金額を使った人は27.2%、ボーナス分を使った人が10.5%だったと分かりました。中でも、昨年の年収以上のお金を使ったと答えた人が7.2%もいました。彼らの多くは社会人になったばかりの若者で、月収が2000~3000元しかないものの、面子のことから親族や友人に高価な贈答品を買ったりし、自動車や家電など大口商品の購入に貯金を注ぎ込だりしています。
■お年玉の相場、500元時代に入るか
項目別の出費ランキングのうち、一番大きな支出について調査したところ、子供や目上の方に渡すお年玉だと答えた世帯は30.8%でした。このほか、年越し用の買出し(29.3%)、外食と贈答品(17.9%)、レジャーと観光(5.5%)、帰省するための交通料、外食、家電や自動車の大口商品の購入(各4%)となっています。
所得と物価レベルの上昇につれ、春節期間中の各種の出費もまんぺんなく値上がりしています。お年玉を例にしますと、標準相場は500元になりつつあるようです。お年玉の金額について、100元および100元未満だと答えた世帯はわずか6.7%、100元から500元までの世帯は70.8%、500~1000元の世帯は12.4%、千元以上の世帯は3.3%となっていることが分かりました。
旧正月祝いの中で最も重視されているのは、除夜、一家そろってする食事・「年夜飯」です。今回の調査では、「年夜飯」は外食を選ぶ世帯が増え、15.7%を占めており、2年前の調査(2010年春節)より4.9パーセント伸びたことが分かりました。このうち、「年夜飯」にかかった費用は500元以下の世帯が16.1%、500~1000元が31.8%、1000元から2000元が34.8%、2000元以上が15.2%を占めていました。ちなみに、2010年の春節、年夜飯のための支出が千元を占めた世帯はわずか22%でした。分析筋は、これには住民の所得向上もありますが、北京市の飲食業の物価レベルが著しく高くなったことの表れでもあると見ています。
爆竹や花火をあげることも春節の重要な慣わしです。しかし、昨年以上の量を購入したと答えた世帯はわずか8.8%で、昨年とさほど変わらないと答えたのは22.2%、昨年よりも少なくなったと答えたのは24.7%です。このほか、価格が高い、環境への配慮、子供は興味を示していないことを理由に、一切買わなかったと答えた世帯は44.1%を占めていました。
■春節の縁日、「行かない」人が7割以上
春節連休中の過ごし方について、親族や友人訪問と上げた人は最も多く、86.8%を占めており、ショッピングだと答えた人は53.8%を占めました。この後の順は、縁日へ行く、観光、映画館での映画鑑賞、カラオケおよびジムに行くなどが続きます。
中でも、春節期間中の北京の風物詩だと言われている縁日は、北京市民の間ではそれほど人気が高くないことが目立ちます。調査対象者のうち、71.9%の人は「縁日に行かなかった」と答えたのに対して、「一回は行ってきた」と答えた住民が20.4%、「二回以上行ってきた」と答えた人はわずか7.7%しか占めていません。なお、行きたがらない理由について、目新しさに欠ける、出展商品の値段が高いなどがあげられていました。
「80后(1980年代生まれ世代)、90后(1990年代生まれ世代)は観光化された民俗のパフォーマンスにあまり興味を感じず、縁日は商業的雰囲気を弱め、文化的中身の充実に工夫をすべきだ」という意見もあります。(Yan)
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