昔から小さな上海と言われる無錫、無錫は江蘇省南部に位置し、京杭運河が市内を横切り、中国民族工業の発祥の地だと言われ、現在近代化した工業都市に発展してきました。
第2回中国湿地文化祭とアジア湿地フォーラムが無錫市で行われ、世界各地から政府代表と専門家500人あまりが参加し、また会議の合間をぬって無錫市郊外の広渓国家湿地公園を見物しました。
10月の広渓国家湿地公園では、太湖の辺に生きてきたヨシが風に揺れ、夕日に映えた湖の波が格段美しく、一幅山水画のようです。無錫最大の天然植物園と鳥の天国と呼ばれる広渓国家湿地公園は多くの市民を魅力し、その憩いの場となっています。
現地住民は「ここは風景が素晴らしく、空気もいいし、環境もいいです。心身ともにゆっくりできるところです」と述べました。
日本滋賀県県立大学環境科学部環境生態学科の浜端・悦治(はまばた・えつじ)副教授は作業服を着替え、湿地公園内にある蠡湖の水環境を調べた後、あさざやデンジソウなどとても珍しい水生植物を見つけ、これは水環境が改善された証だといっていました。
湿地は水と気候を調節し、生物の多様性保護するなどの機能を持っているため、「地球の腎臓」 といわれているほどです。そのため生態環境を回復するプロジェクトにおいて、太湖地域の湿地環境の改善は急務となっていました。2010年末にまでに、無錫は17の湿地回復プロジェクトにあわせて26億元(日本円で312億円)の資金を投入し、その結果湿地に戻った土地面積は1520ヘクタールに達していました。
無錫は今年、また10億元(日本円でおよそ120億円)に上る投資を追加投入し、宛山蕩や貢湖湾、宜興湖など5つの湿地の回復に当たります。これらの湿地のうちに、生物の多様性と生態の均衡を維持する湿地と、太湖に流入する川の水質を浄化するための湿地とがあります。
無錫市農業委員会の陸暁鶴副主任は「湿地の環境はよくなり、市民らの憩いの場となり、朝早くからここでジョギングする人、太極拳をやる人の姿がよく見かけられます。環境の改善につれて、無錫市の知名度もアップしました。今後も、生態の建設と太湖の水環境の回復に伴い、湿地文化をアピールし、豊富な湿地資源の保護に力をいれていきたい」と述べました。
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