中国泥人形博物館には、100年の歴史がある北京韓家泥人形や、現在の伝承者が6代目と言う天津泥人張の人形、1832年から創作が始まった寧夏楊氏の人形、北宋時代にすでに名を馳せた河南省淮陽・浚県人形などのほか、その地方の特色を色濃く持つ河北玉田人形、そして宗教色のある山西人形など素晴らしい人形が展示されています。
わざわざ常州から来た陸さんは「小さいころから好きになりました。これまで、こんなにたくさんの種類の人形を見たことはありません。自分の視野が広がりました。泥人形に対し、新しい知識が得られました」と述べました。
博物館の中は、伝統的な展示ブースだけでなく、町の模型を造り、それぞれの生活場面の中で、山東や河南、山西、北京、天津など各地域各流派の作品の特徴と歴史を紹介しています。
博物館の陳方舟館長は「山東高密の作品を見ると、子供が花火をしています。実は、泥で花火の皮を作り、燃えた後の殻を泥の玩具として残しました。これが、山東高密人形誕生のきっかけです。天津泥人張は北方建築の特色のある四合院の模型の中に作品を展示し、現代の作品と歴史ある作品を融合させています」と紹介しました。
館内は、数千点の展示品がありますが、無錫の恵山人形が約半分を占めています。展示面積が最も大きな恵山コーナーに入ると、民国時代や明清の時代など各時代の特色ある街並みがあります。その中には泥人形を作ったり、販売する場所が再現されていて、見学者はまるでその時代のその場所にいるような気分になります。
無錫の泥人形伝承者で博物館の沈大授副館長は「手作りの展示ブースのところにある約15点の作品は清代と民国及び新中国建国初期のものです。昆曲や京劇など演劇の場面と衣装を表現しました。いずれも50年から200年の歴史を持っています」と述べました。
歴史のある作品の外、現代の泥人形の巨匠が作ったものも展示しています。その中の1つ「恵山は奥ゆかしく上品なところ」というタイトルの大きな作品は、特に注目を集めています。これは、王木東や、喩湘漣など無錫の有名な泥人形作家たちが作ったものです。
見学者は、作品を観賞した後、慌てて帰る必要はありません。
作品の他、泥人形の職人が人形を作る技を見学することもできますし、職人に教えてもらい、自分で人形作りを体験することもできます。
今日は泥人形という無形文化遺産を保護、伝承するために立てられた中国泥人形博物館について後半をご紹介しました。
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