ある大手インターネットサイドの商品検索に「驚きのゴミ袋」と入力すると、2000以上の検索結果が出てきます。いずれもイノベーションギフト、「驚きのゴミ袋」と名づけられています。値段は1元から、9万9999元までとなっています。このような驚きのゴミ袋はいま、中国のインターネットショップで流行りだした人気商品の一つで、日本の福袋に当たります。日本の福袋は中に入っている商品の種類はだいたい検討が付きますが、実際には買って初めて中身を見られます。商品の価値はほぼ値段より高く、お買得というのが福袋のお決まりなんですが、この「驚きのゴミ袋」もそうなんですか。
驚きのゴミ袋を販売しているネットショップはほとんどギフトショップなんです。その中にどんな商品が入っているのか、買い手は分かりません。分かっていないからこそ、どきどき感があって買いたがると言われています。びっくり箱の心理ですかね。驚きや刺激を求める若者にピッタリの商品なんですね。実際に、このようなゴミ袋を売っているある人気店舗を見てみましょう。その店のゴミ袋は39元から999元まで、39元のは一般ゴミ袋、99元のはスタンダードゴミ袋、999元のものは最高のゴミ袋とランク付けされています。売れ行きの一番いいゴミ袋は39元の一般ゴミ袋で、一週間で200以上の取引が記録されています。
では、どんな人がこのようなゴミ袋を買っているんですか。店員さんの紹介によりますと、このような驚きのゴミ袋を買ってくれるのは、ほとんどが都市部の若いホワイトカラーです。しかも、女性が圧倒的に多いんだそうです。蘇州の張さんはこれまで4回も驚きのゴミ袋を買いました。4回とも39元の一般ゴミ袋で、中には昔の懐かしいお菓子や、デザインの可愛い文房具などが入っていたそうです。張さんは大満足だと答えてくれました。これも生活に余裕が出てきた証拠でしょうね。女性が新しいものに敏感なのは、中国も日本も同じですね。でも、張さんの話によると、ゴミ袋を買う一番の楽しみは待つ時間だそうです。いったいどんなものが入っているのか分からないという期待感は日常生活に特別な楽しみをくれるということです。宝くじの心理ですね。これはまさに驚きを買うとも言えますね。張さんは4回とも大満足だったなんて、すごくラッキーな人ですね。
ところで、実際に開けてみて、自分の期待とまったく違って、がっかりした人もいるんじゃないですか。「怪しい人魚姫」というIDを持っているユーザーはこのほど、初めて驚きのゴミ袋を買ったんです。でも、中にはっている文房具は自分にとって、まったく必要のないものでしたから、ちょっとがっかりしたとコメントしています。逆に、一緒に買った同僚のゴミ袋には、非常に可愛い子豚のぬいぐるみやハンカチが入っていて、非常に羨ましくて、なぜ自分はこんなに運が悪いのか悔しくて、もう一度チャレンジしてみたくなり、もう一つ買ったということです。売る人にとってはいい連鎖反応ですね。なんとなくギャンブルのようなゲーム心理ですね。他人のがよく思えるってわかりますね、この気持ち。
店員さんの紹介によりますと、このような驚きのゴミ袋が人気を呼んだ理由は、若者たちの好奇心をキャッチして、それに満足させることにあります。ですから、名前どおりに「驚き」にぴったりするほどの商品探しには結構工夫を凝らしています。しかし、それなりの値段に相応しい面白い商品探しは非常に難しいということです。売るほうも期待に応えるために、努力しているんです。売れれば売れるほど、期待は高まります。今後、どんな商品がお目見えするのか楽しみですね。驚きのゴミ袋、中身は決してゴミではありません。日常生活に期待、満足、失望そして驚きを与えてくれるアイテムです。(エーリン「イキイキ中国」より 06/09)
| ||||
© China Radio International.CRI. All Rights Reserved. 16A Shijingshan Road, Beijing, China. 100040 |