中国の東南部に位置する無錫は、呉の時代の都です。3000年の歴史を持つ古い町で、昔から美しく、豊かな都市として知られる無錫は『江南の名城』とも呼ばれ、また物産が豊富なことから「米と魚の故郷」と謳われています。
南長街は無錫市旧市街の南部に位置し、古くから北京と杭州をつなぐ京杭大運河沿いに開けた商業の町並みで、無錫では歴史が最も古い町並みとされています。南長街の修繕回復工事は2008年から始まり、現在、基本的に完了されました。修繕回復後、南長街の多くの伝統的な建築が再生され、町の中で古い敷居や古い店の店先、それに歩くとぎしぎし鳴る古い床などがよく見られます。
ところが、ここ数年、南長街の伝統的な建築物群の中に、現代風の建築物も次々と現れました。南長街の入り口に位置するソフィーミスというアイスクリームショップはいろいろな美味しい可愛いいアイスクリームを販売することで知られています。お客さん達は店の玄関に並んでいる日傘の下の椅子に座って美味しいアイスクリームを楽しみながら、南長街の独特な光景を味わうことができます。このほか、西洋風のレストランやバー、カフェーも現代風な若者達に閑静な場所を提供しています。
また、修復改善工事によって南長街から離れ、別のところに引っ越した年配の方々も時々南長街に戻り、街をぶらぶら歩きながら昔の思い出を楽しみます。市民の譚おばさんは「今、もう年寄りだが、町の光景を見て、子供の頃懐かしい思い出を蘇らせてくれ、本当に良かった」と話しました。
年配の方によりますと、昔の南長街は米問屋や書店、喫茶店、お芝居の劇場などの店舗が立ち並び、非常に賑やかでした。今の所、南長街を歩いて、伝統文化と現代文明がうまく溶け合い、独特な魅力を味わうことができます。
実は、オープンされている南長街は南長街回復工事の第1期プロジェクトだけで、この部分の南長街は南長街の商業的機能しか活発化させませんが、第2期プロジェクトが完了した後、南長街の文化と芸術の機能を回復させるということです。
南長街プロジェクトの責任者・葉国堅さんは「今後、南長街は玉彫刻、泥人形、紫砂陶器、無錫刺繍など多くの無形文化遺産の作品と製作流れを展示するため、さまざまな民芸品製作・展示室を設ける見込みだ。また、南長街で小さな劇場を設立する見込みで、現代劇や地方劇などを公演する場所とする。このほか、世界各地のバックパッカーを迎えるため、客室60軒を持つ若者向けホテルの建設計画も立てている」と紹介しました。
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