中国の東南部に位置する無錫は中国の呉の時代の都で、3000年の歴史を持つ古い町で、昔から美しく、豊かな都市で知られ、『江南の名城』と言われています。毎週のこの時間は今日の無錫の様子をご紹介しています。

去年12月5日、中国ボランティア基金会などの機構が主催する全国優秀ボランティアのリストが発表され、無錫衛生保健学校の外国人教師・唐塁さんが全国優秀ボランティア百人のうちの一人に選べれました。今日の無錫シリーズはこの唐塁さんのことをお話しましょう。

カナダ出身の唐塁さんは今年64歳で、「唐塁」は彼の中国での名前ですが、彼の中国人の友達は彼のことを、「ピーター」と呼んでいます。文学学士号、教育学士号、経営管理学修士号を持つ唐塁さんはカナダで教師として働いていましたが、中国の古い文化にずっと憧れていた唐塁さんは2001年無錫を訪れ、町の美しさに魅了されました。そこで、彼は無錫衛生保健学校で外国語教師として勤め始めました。

無錫に滞在してこの9年の間に、唐塁さんは毎週日曜日の午前、無錫市図書館や公園などで行われる「外国語コーナー」、つまり外国語コミュニケーションコーナーの活動に参加し、英語のボランティアとして英語を勉強している若者を支援しています。唐塁さんの励みを受けて、「外国語コーナー」の参加者たちはみな進んで英語で生活や仕事などについて話し合うようになりました。外国語コーナー発足9年来、唐さんは自分の情熱と専門的知識で現地の人々から尊敬されています。また、彼の影響を受けて、外国語コーナーの参加者120人は無錫市のボランティア活動に積極的に参加するようになりました。

一方、唐さんの提唱の下で、無錫に暮らす外国人からなる無錫外国人ボランティアチームは2001年に設立されました。このボランティアチームのリーダーとして唐さんはメンバーたちとよく無錫社会福祉センターへ孤児たちを見舞いに行き、子供たちとゲームを遊んだり、英語の童謡を教えたりして孤児たちに英語学習の楽しさを覚えさせます。唐さんは「これらの孤児たちは社会から多くの関心を受けているが、家族からの愛とぬくもりはまだ欠けている。私たちは自分の力で子供たちに家庭のぬくもりを感じさせようとする」と語りました。

このほど、唐塁さんは「グリーン日」というボランティア活動を画策、実施し、百人のボランティアを率いて、駅や観光地など公共の場でゴミを収集しました。また、無錫の貧困扶助や交通案内などボランティア活動を行なっている場でも唐塁さんの活躍する姿が見られます。唐さんは「無錫は私の二番目の故郷であり、私は一市民として自分の故郷に力を尽くしたいと思う」と話しました。

無錫シリーズ、今日はこのほど、中国ボランティア基金会主催の全国優秀ボランティア百人のうちの一人に選出されたカナダ人唐塁さんのことについてお話しました。