中国の東南部に位置する無錫は中国の呉の時代の都です。3000年の歴史を持つ古い町で、昔から美しく、豊かな都市で知られるこの無錫は『江南の名城』と言われています。無錫は北に長江が流れ、南は太湖に臨み、西は南京に接し、東は上海に隣接しています。四季がはっきりしていて、産物が豊かで、中国では、「米と魚の故郷」と謳われています。毎週この時間は今日の無錫の様子をご紹介しています。
先週のこの時間では、無錫市の老舗・玉祁双套酒屋が伝統的な醸造法で作った醸造酒・玉祁双套酒についてお話しました。今日はその続きです。
玉祁双套酒は中国の独特な醸造酒・黄酒の一種で、琥珀のような色を呈し、甘くておいしく、味わいが尽きないものです。無錫市民にとって、過去、結婚式や転居のお祝い、お正月などの祝日ではよく、玉祁双套酒を飲みました。2009年玉祁双套酒は江蘇省無形文化遺産のリストに登録されました。今年、このお酒を造る造り酒屋は中国商務省から中国の酒の老舗の一つと指定されました。
6代目の継承者となったヨウ永海さんは大学で発酵について専攻し、その後、90年代に5代目の継承者・倪林生さんについて伝統的な醸造法を学びました。しかし、当時国営玉祁双套酒醸造工場は生産設備が立ち遅れ、製品のキャンペーンも十分ではないなど様々な課題を抱えました。2003年、この会社の社長となったヨウ永海さんは設備を改造し、お酒を貯蔵する場所を拡大しました。また、人々の好みに応じて、あっさりした玉祁双套酒と無錫老酒を開発し、お客さんから喜ばれています。
今、まだ40代のヨウ永海さんは自分の後任・7代目の後継者を探し始めています。また、このお酒の伝統的な醸造法・大酵法の科学的な整理に力を入れています。
これについて、江南大学の趙光鰲教授は「玉祁双套酒は民族文化の遺産であり、その独特な発酵法・大酵法は継承と発展という二つの課題に直面している。ヨウ永海さんが6代目の継承者としてこの伝統的な醸造法の科学的整理に力を入れている。私達はその事業を、全力を挙げて支援していきたい」と話しました。
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