中国では、CPI(消費者物価指数)は7月以降、4ヶ月続けて上昇し続けていますが、中国政府はこのほど、一連の物価安定化措置を打ち出しました。
――16項目にわたる国務院の措置
中国国務院は20日、公式サイトで通知を発表し、物価の安定化と国民の基本的生活の保障に向け、16項目の措置を実施するよう各地政府や関係部門に求めました。
この16項目には、農業生産の拡大、農産物と副食品の安定供給、石炭、ガス、ガソリンの供給確保、臨時補助金の拠出、社会的扶助や保障基準を物価上昇に連動させるシステムの確立などが含まれています。
この通知は、11月末までにこれら措置の全国での実施状況をまとめて、国務院に報告するよう各地方と各部門に求めており、また、多省庁の関係者からなる視察チームの全国派遣も予定されているということです。
――国家発展改革委の「五論」
上述の国務院通知が発表された後、マクロ経済の政策制定や実施に当たっている国家発展改革委員会は22日から5日連続して「論説」という形で通知を公式サイトで発表しました。
発展改革委員会は、それら「論説」において、物価安定化の目標実現に向けた自信の表明、価格調整を監督・管理原則及び詳しい取り組みについて詳しく説明していました。とりわけ、物価及び暮らしの安定化のポイントは、政策の「実行」にあると強調していました。さらに、石油、石炭及び食糧の生産・製造にかかわる企業、とりわけ、大型・中型の国有企業はこういう時だからこそ、供給を保障し、価格の安定化に向けて、政府と協同して、しかるべき社会的責任を果たすよう強調しています。
――視察チームの派遣
なお、11月末から12月20日にかけて、国務院弁公庁(官房)、発展改革委員会、農業省、工業情報化省など政府の8省庁が関連当局とともに、国務院の監督チームを6つ結成して、全国18の省・直轄市、自治区に入り、当該地区の物価水準及び重要商品の供給と価格の変動状況を視察する予定です。ちなみに、この種の視察チームの結成は前回は、2007年9月に遡り、3年ぶりの派遣になります。
――食糧と油2550万トン、市場に投与
国家発展改革委員会はさらに、食品の市場供給を増やし、物価の安定化を図るため、国の政策決定により、10月末以降、トウモロコシ、小麦、稲、食用油など計2550万トンを市場に投与しました。
――生鮮農産物輸送、道路料金の免除
このほか、国家発展改革委員会、交通運輸省と財政省の共同発表として、12月1日から、『生鮮農作物品目目録』に則って、生鮮農作物を輸送する専用車両につき、その通行料金がすべて免除され、なお、その対象となる生鮮農作物の品目も拡大されました。
なお、関係筋によりますと、以上の各種様ざまな取り組みにより、最近、全国範囲で、野菜や食料など人々の生活に不可欠な品目の値段に値下がりが見られたということです。(Yan)
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