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進む都市化 急成長する中国の軽型電動車産業の今(上)

2010-11-17 18:34:02     cri    

無錫特別企画へ

新日電動車副総経理胡鋼さんに聞く

 1996年、中国初の電動自転車が清華大学で誕生しました。その後、急ピッチに進んむ都市化を背景に、電動自転車は手ごろな価格、廉価な維持コスト、渋滞に影響されないと同時に、比較的遠い距離での移動も可能な交通手段として、一般市民から重宝され、迅速に中国全土の都市部で広まりました。その種類も二輪車から三輪車、四輪車へと広がり、またその応用も一般市民の足に止まらず、五輪や万博など大型イベントで環境にやさしい緑の交通手段として注目されていました。
 いま、中国の電動車自転車(軽型電動車)メーカーは1000社以上に達しており、中でも、その最大手は、本部が無錫にある新日電動車です。浙江省温州生まれの張崇舜さん(当時29歳)が11年前、200万元の資金と12人のスタッフを率いて、陝西省に設立した会社です。これまでに三回も所在地を移転しながらも、今は無錫、天津、襄樊の三箇所に製造拠点を構え、従業員5000人、総資産10億元に上る大企業にまで成長しました。新日電動車はまた北京五輪や上海万博にも製品を提供したメーカーとして知られています。
 2009年の生産量は180万台で、中国市場の10%を握っており、生産や販売台数はこれまで5年連続して世界一を保っています。目下は国内の中小企業ボードでの上場を目指し準備を進めていますが、将来的には全世界での業務展開、そして、注目の電気自動車への進出も視野に入れたいと意気込みを見せています。
 一方、新日電動車本部所在地の無錫・錫山区には、電動自転車メーカー186社がひしめき、全世界約4分の1の電動自転車がここで製造されています。
 先日、わずか10年そこそこで急成長できた新日電動車の「舞台裏」をのぞいてきました。中国における電動自転車産業の現状と今後の方向と合せて、同社の胡鋼副総経理にインタビューしました。

■年間成長率は110%

 

――キャッチフレーズに「太陽のあるところに新日がある」を掲げていますが…

 これは新日の将来の発展目標です。石油はいつかは枯渇するので、化石燃料よりも、電気で走る二輪車、三輪車、そして自動車が普及できればと願っています。それを背景に、太陽のあるところに新日ブランドの純電気の交通製品が走ってほしいと願っています。

――これまでに、北京五輪と上海万博に製品を提供してきましたが、協賛の効果をどのように評価しますか。

 今、世界には三つのビッグイベントがあります。オリンピックに万博、そしてワールドカップです。新日電動車は過去3年に、その中の2つに協賛するチャンスを手に入れました。これにより、ブランドの知名度を高めただけでなく、製品の実際の販売量のアップにも大きな効果がありました。ここ3年、新日の販売量は毎年20%以上の伸び率を保ってきました。このほか、企業の無形資産としてのブランド価値も大幅に高まり、今後考えている海外進出や海外の市場開拓にも大きな効果が期待されています。

 このほか、「より早く、より高く、より強く」というオリンピック精神と「より良い都市、より良い暮らし」を目指す上海万博のモットーは、もうすっかり私たちの企業風土の一部に溶け込んでいます。そして、この二つの大会が共通して重視している緑、低炭素、環境保全の視点は、私たちの企業活動と企業文化にぴったり合致しています。新日人として、この二回のビッグイベントを協賛できたこと、心より嬉しく思っています。

――わずか11年で高度成長を成し遂げられた秘訣は?

 先ずは中国における軽型電動車産業の急速な伸びがあります。1990年代後半にスタートした軽型電動車産業はその後、年平均60%~70%の複合成長率を保っていました。それを背景に、新日は年間成長率が110%に達していました。

 次は、合理的な製造基地と販売網を整備したことです。わが社の生産基地である無錫も天津も、中国有数の軽型電動車の製造基地で、高い産業集積度を有しています。販売において、北京五輪や上海万博など大型イベントへの協賛は言うまでもないことですが、我々は全国ですべての都市をカバーした販売店5000店舗を設置しました。

 さらに、経営者を始め、新日人の勤勉な努力もあげたいです。創始者、つまり今の会長は高い志のある方で、彼はスタッフ一同を率い日々進歩を目指して頑張っています。例えば、販路を切り開く時、会長は車一台と運転手二人を連れて、昼夜休みなしに、一日6都市をはしごすることもしばしばありました。さらに、彼は技術にたいへん詳しく、市場の動きにもたいへん敏感で、販売、研究開発と品質管理のいずれにおいて強いリーダーシップを発揮しています。(続く)

 

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