インド、アイルランド、イスラエル。英語で言うと、国の名前がいずれも「I」で始まるこの3カ国で、ここ数年、ソフトウェア産業の成長が目立っています。また、中国のソフトウェア産業も急速に発展していまして、その3カ国とあわせると世界の市場シェアの5分の1を占めています。
中国の英語名はチャイナ、頭文字はCですが、中国、インド、アイルランド、イスラエル、この4カ国は去年、中国の南京で戦略的協力のための文書を締結し、「C+3I」という枠組みを発足させました。先月、中国の南京で開催された第6回中国国際ソフトウェア博覧会に、この4カ国の代表が集まり、協力について話し合いました。
ソフトウェア開発において、アメリカやインドと並んで世界をリードしているイスラエルは、今回の博覧会で、中国との協力に期待する姿勢を見せています。イスラエル・アジア商会のコーエン議長は、次のように話しています。
「中国、インド、イスラエル、アイルランド、この4カ国が協力すれば、大きな共栄関係が実現します。我々イスラエルには優秀な科学者が多く、技術開発の成果が目覚しく、IT市場も盛んです。一方、中国は市場が大きく、科学研究に使われる資金も豊富ですが、科学的な成果と開発力はまだまだ足りないと思います。ですから、イスラエルと中国は協力の可能性が大きいし、我々2カ国が手を携えれば、ソフトウェア産業では、アメリカやヨーロッパ、日本との競争に勝ちぬけると思います」
実は、イスラエルはすでに中国の南京で協力相手を見つけました。先端技術に基づく2つの協力プロジェクトが近いうちに始まるそうです。これについて、イスラエルソフトウェア産業協会のアミラム・サウル会長の話です。
「1つは通信関連のものですが、簡単に言いますと、プラスチック製の光ファイバーの開発と利用です。もう1つは、キャッシュカードやクレジットカードの機能を携帯電話に導入するものです。つまり、買物する場合、現金や銀行カードのかわりに、携帯電話で支払いできるというものです。さらにもう1つ、まだ計画中ですが、GPS・全地球測位システムを人間の声によって操作するソフトを開発したいと思います。今のGPSは、目的地を入力してから、そこに行く道を教えてもらうのですが、これからは、GPSの端末機に向って、どこに行きたいか直接声を出して教えれば、道を示してくれるというようなものをつくる計画です。さらに、その端末機がEメールも出せるようにしたいと思います」
中国は今、南京を拠点として、イスラエル、インド、アイルランドとIT分野で連携を進めているということですけど、この3カ国との協力について、南京のソフトウェアアウトソーシング産業パークの責任者張益さんが、次のように述べています。
「インドは産業の流れと基準化が優れています。それを学びながら産業協力を行うために、中国インドソフトウェア産業パークをつくる予定です。イスラエルは科学技術の成果が豊富で、それを商業化して中国市場に導入するために、私たちは、専門の基金を設立して資金を確保するなど努力しています。そしてアイルランドとは、医療関係のプロジェクトを実施することが決まりました」
中国、インド、アイルランド、イスラエル、今は「C+3I」という枠組みのもとで協力をどんどん進めていますが、これから、「C+3I」をより広い範囲のものにして、ますます多くの国が加わってくる国際的な協力メカニズムにするのを目指しているということです。(鵬)
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