中国税関総署がこのほど発表した統計データによりますと、今年2月、中国の輸出入総額は去年同期と比べ24.9%下がったことが明らかになりました。これは去年11月以来、中国の輸出入は連続4ヵ月のマイナス成長となります。
輸出を経済成長の主要原動力にし、輸出依存度が60%を超える中国にとって、輸出の低迷は多くの人に注目されています。
江蘇省社会科学院の宋林飛教授はこのような状況になった原因は2つあるとして、次のように述べました。
「1つは海外需要の減少で、注文が少なくなった。もう1つは外国の保護貿易主義によるものだ。需要減少後、自国の産業と就職チャンスを保護するため、中国製品の輸入において一部の障壁、特に、新しい障壁を設けた」。
専門家は、国際金融危機の影響の下、経済成長が鈍く、就職情勢が厳しくなり、産業の発展が低迷した一部の国が貿易障壁を設けたと見ています。様々な保護貿易措置は中国の輸出企業に実質的な被害をもたらしたとしてます。
これについて、江蘇省連雲港鷹遊グループの張国良社長には実感があります。中国最大の紡績機械生産企業の責任者として、張社長はここ半年の輸出がますます難しくなったことを感じたのですが、その原因は自社の製品が競争力がなくなったのではなく、一部の輸出先のやり方について理解できないとしています。
「注文したものが港についても、相手は受け取らない。そうすれば、通常の貿易だと、相手が受け取らなければ、わが社は商品を違う相手ところへ発送して、予約金を差し押さえることになるが、しかし、受荷主がとんでもない理由でもあれば、これら国の税関では貨物を取り押さえられる。このようなことは去年、特に多かった。以前、めったにこういうことはなかった。貨物を差し押さえられることは貿易保護主義の行動ではないかと思われる。うち1社だけではなく、この業界では皆このような問題にぶつかった。去年下半期、輸出に影響を受けたが、それは為替レートやほかの経済的影響だと理解できるけど、このような非常な手段では、これら国や地域に貿易保護主義が確実に存在しているとしか思いかねない」。
張社長の会社はあらゆるルートを尽くして、取引を成立させ、或いは貨物を取り戻して、それほど損失を蒙らなかったのですが、ほかの同業者はこれほど運がよくなく、輸入先がなかなか貨物を受け取らず、向こうの税関が貨物をほかのところへ発送することを許さないので、多くの中国企業が港での保管費用を支払えず、貨物は港に捨てられ、税関によって極めて低い値段で売り出しすのを受け入れざるを得なかったのです。しかし、もっと理解しがたいことはこれら貨物の最終的な購入者は元の輸入先で、その結果、損失を蒙ったのは中国の企業しかないということです。
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