閉会式では、主催者である「中国日報社(チャイナ・デーリー)」と日本の「言論NPO」が、民間の提案として「北京共通認識」を発表しました。その内容は以下の通りです。
1、中日両国は一衣帯水の隣国で、アジアの主要な隣国および大国でもある。そして、多くの共通した利益を持っている。安定した二国間関係の推進は、中日両国のみならず、アジア、さらには世界の利益にも合致する。両国間で、どのような問題が起きたとしても、それが中日関係の全てというわけではない。中日間における切っても切れない利益を守らなければならない。現在、不安定な状態にある中日関係を改善しなければならない。事態の更なる悪化や国民感情の対立の深刻化をコントロールしなければならない。そのため、両国民の間で、相互理解をより深め、困難の克服に向け、冷静な議論が必要である。
2、私たちは、中日国交正常化と中日平和友好条約など4つの政治文書の原則と精神をもう一度確認し、両国の平和共存、互恵発展の立場に基づき、このような共通認識を達した。すなわち、両国は平和共存という原則を永遠に堅持しなければならない。どのような問題が起きても、問題がどのような原因によるものであっても、両国は対話を通して、平和な手段によって言い争いや問題を解決しなければならない。戦争を招くような、いかなる行動も取ってはいけない。
3、釣魚島問題を巡る対立と、これにより緊張した情勢に対して、今、急務となっているのは、両国政府が速やかに対話と交渉を行い、平和的方法により争いを解決し、偶発的な衝突や軍事衝突の危機管理と制御する長期的なメカニズムを作ることである。また、釣魚島問題について引き続き対話を続け、相互理解を深める知恵に富んだ共同研究を行う必要がある。
4、歴史を正しく認識し、教訓を学ぶことは、中日関係の長期的で、健全的で、安定した共同発展の土台であり、両国の将来の子どもたち、アジア、世界の平和のために背負う責任でもある。両国の間に様々な意見や考え方の相違が存在することは認めるが、小異を残して、大同を求めるとの原則で、対話を続けていく。
また、双方は「今回のフォーラムを開催するのは、交流を促し、障害を克服し、未来に向け新たな行動を取るためだ。今後は、今回出された提案について議論を行い、両国関係の健全な発展のため、たゆまぬ努力をしていきたい」としました。(鵬、山下)国際・交流へ
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