グリーン・低炭素という理念が世界で広まる中、中国も省エネの先端技術や製品の普及を進めています。同時に、経済構造の調整や産業のモデルチェンジを後押しするために、グリーン消費という理念を唱えています。その一環として、「省エネ・低炭素・グリーンな発展」をテーマにしたキャンペーンが10日、開催されました。
キャンペーンでは、中国国家発展改革委員会の解振華副主任が「現在、グリーン・低炭素発展は世界の主流となっている。このキャンペーンは、社会がグリーンおよび低炭素の発展という理念を持ち、省エネや排出削減、循環型経済、低炭素技術が推進され、これらの要素に基づいた消費と生活のスタイルが形成されることを目指している」と述べました。
中国では、環境技術と製品がますます注目されています。10日から北京で、2012中国国際省エネ環境保護展示会が開催されていますが、この展示会には国内外合わせて前回を30%上回る304社の企業が出展しています。
オーストラリアの出展企業は、展示会場の入り口の近くにブースを設け、新たな環境技術が駆使されたメディア製品を展示しています。企業の代表ジョセリンさんは、中国の新興産業に興味を持っているとして、「中国は広く、世界の工場であり、世界経済に大きく貢献している。製品のイノベーションについても、より大きな力を持っているはずだ。この展示会では、イノベーションが中国で重要視されていることがわかり、とても嬉しい」と述べました。
また、中国国家省エネセンターの李仰哲主任は、今回の展示会について「国内外の企業がこれまでよりも積極的に出展しており、展示の分野も広くなった」と評価した上で、「中国の"第12次5カ年計画"の期間はモデル転換とグリーン発展を実現するに当たって重要な期間であり、社会全体がより努力しなければならない」と強調しました。李主任はさらに、「グリーン消費を推進するためには、まず国民全体で共通の意識を持ち、みんなでグリーン発展を目指すことが必要である。つまり、政府の政策づくり、企業の製品開発と国民全体の協力、どれも欠かせないものだ。今、人々は皆(みな)環境保護の重要性を認め、経済、社会の発展は、環境と資源に対する破壊を最小限にすることを前提にすべきだと認識している。しかし、根本は人々が一丸となって行動することである。また、経済政策によるサポートも大事であり、一般市民の手が届くよう、技術革新によって製品コストを抑えることも必要だ」と述べました。
中国政府はこのほど、省エネ製品の普及のため300億元(約3700億円)を超える補助金の拠出を発表しました。これにより、4500億元(約5兆6000億円)規模の内需を引き出すことが期待されており、省エネの効果は年間標準炭1200万トンの節約に相当するということです。(鵬、中原)
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