シリアで連日反政府デモが続いていますが、一部の地域では武装勢力と治安部隊との衝突があり、多数の死傷者が出ました。

　そして欧州委員会は2日、シリアに対する制裁として石油の禁輸措置を実施する声明を発表しました。

　この声明は、シリアからの原油及び石油製品の輸入を禁止するほか、原油の輸出に関連する資金や保険の提供も禁止するとしています。今回の措置は、EU・欧州連合がシリアの石油工業に対して行う初の制裁です。この制裁の実施は45億ドル相当の原油の輸出に影響を及ぼすと見られています。

　現在、シリアは１日当たり38万バレルの原油を生産しており、そのうち15万バレルが輸出され、その95％がヨーロッパ諸国向けで、2010年におけるシリアの原油貿易の利益は5億ドルに達しています。（万、中原）国際・交流へ