第1回中米アジア太平洋事務協議が25日、ハワイのホノルルで開かれました。
中米双方はアジアと太平洋の情勢、双方それぞれの政策、それにこの地域における協力などについて意見を交換しました。さて、このほど、中国と東南アジアの一部の国とが南海(南中国海)問題について摩擦が起きていますが、今回協議は、まさにこの地域の平和と安全を守るため両国が協議する良いチャンスとなりました。そこで今日の時事解説は、この協議についての当放送局記者のリポートをお送りしましょう。
中米アジア太平洋事務協議の開催は、5月の中米戦略・経済対話の開催期間に決められたもので、アジア太平洋地域の事務をめぐって対話メカニズムを確立することにより、中米間の相互信頼と協力の拡大を図っているのです。
今回協議は、中国の崔天凱外務次官とアメリカのカート・キャンベル国務次官補が共同主催しました。これまで中米双方が確立した対話メカニズムは、すでに60余りに上っています。
今回協議で双方は多くの共通の認識に達しました。それは先ず、今年1月の胡錦涛国家主席のアメリカ訪問により、両国関係が一層促されたこと、そしてアジア太平洋地域は全般的には安定しており、経済は持続的に成長し、活気に溢れ、各国の相互の依頼関係が深められたこと、そして中米両国はこの地域で多くの共通の利益を持ち、この地域の平和、安定と発展に重要な責任があること、また、これを踏まえ、双方はアジア太平洋地域の関連事務を巡り専門の交渉ルートを構築し、地域情勢と中米それぞれの政策について意見を交換し、協力を推進すると共に、意見の食い違いを適切に処理し、アジア太平洋地域における中米両国の良好な協力態勢を推進していかなければならないということです。
一方、アメリカのメディアは、南海問題は今回対話の焦点であると報道しています。キャンベル国務次官補はアメリカのメディアに対して、協議は「開放的で誠意を持ち、建設的だ」と述べ、アジア太平洋地域に対する中米それぞれの意図、政策、行動を互いにより深く理解するためのものだと述べました。また、協議は「価値があり、効果的だ」と評価しました。さらに、アメリカはアジア太平洋地域の国として、この地域の平和、安定と繁栄を望んでおり、この地域のほかの国々と新しいパートナー関係を築き上げることを期待しているとし、また、中国が関連国と対話を通じて南海における衝突を防ぐよう呼びかけるなどの意向を示しました。
なお、アメリカの外交専門家は、アメリカの「アジア復帰」という戦略の一部として、アメリカは南海問題に積極的に介入する姿勢を示しているものの、南海問題は中国の利益と中米関係とは深く関わっているため、アメリカは慎重な態度を取り、紛争調停者の役割を務めようとしているとみています。今回の協議は、まさに双方の対話拡大にとっては効果的なものになったといえましょう。
| ||||
© China Radio International.CRI. All Rights Reserved. 16A Shijingshan Road, Beijing, China. 100040 |