中国の障害者事業における第12次五ヵ年計画がこのほど発表され、障害者の就職支援と職業保護の政策を整備し、障害者の就職の安定と拡大を図ることによって、障害者による創業を奨励して、都市部で障害者向けに1000万もの就職先を作っていくことにしています。
中国では、多くの目の不自由な人がマッサージに従事しています。目の不自由な人は人体のツボや肌の触感は健常者より敏感で正確だとされています。この仕事に長く就いている侯艶さんは「この仕事は収入があるだけでなく、楽しくもなる」とした上で、「人とのコミュニケーションがないと人間は自分の中に閉じこもりやすくなる。目が不自由だと特にそうなる。目が見えないので外出したくなくなり、そうなると人とのコミュニケーションが難しくなる。しかしこの仕事を通じて収入を得るだけではなく、人との交流もできて生きていく上でも自信が付き、家庭や社会での自分の地位も変わってきた」と話してくれました。
中国では、侯艶さんのような障害者は8300万人います。2006年から政府は57億1000万元(約706億円)を拠出して、安定した増長を目指す財政投入保障メカニズムを確立しました。そして2009年までに、3471ヵ 所の障害者施設が11万人の知的障害者に対してサービスを提供し、238万人を超える都市の障害者の最低生活レベルが保障されています。また農村に住む636万もの障害者が貧しい暮らしから抜け出しました。障害者の就職推進において、政府は様々な措置を講じて、障害者とその家族の生活を確保しようとしています。
この第12次五ヵ年計画期間中に、中国政府は、各部門や各企業に一定の割合の障害者を採用させる政策を実施させ、それ相応の補助金を提供したり、納税で葉優遇政策を実施しています。また、障害者による起業と職業探しにも大いに協力しています。このほかコミュニティにおけるサービスやボランティア、家庭サービス、電子ビジネスなど様々な形式を通じて障害者のコミュニティにおける就職を促しているほか、障害者が家で仕事ができるようにもしていきます。さらに、中国政府は、農村から出稼ぎに来た障害者や女性の障害者、それに少数民族出身の障害者への職業訓練と就職でのサービスを強化することを計画しています。
現在、政府は障害者の社会保障システムとサービスシステムのいち早い構築に力を入れ、障害者の暮らし、医療、リハビリ、教育、就職など基本的な需要を制度的に保障し、障害者の生活レベル改善と障害者事業の全面的な発展を促すため努力しているのです。
これについて、中国障害者連合会教育就職部社会保障処の張瑤さんは「われわれは弱者グループに同情するという気持ちで障害者を見るべきではなく、その権利を保障するという理念を持って彼らに接するべきだ。例えば、不自由な点を克服したり、直せる器具などを提供して自力で働き暮らしていける能力を強めさせ、そのしかるべき権利を保障するということに念頭に置いて彼らに各種サービスを提供しなければならない。障害者であっても生産力を持ち、確かに生きていくことができ、立派に生きることもできるということを認識させることが大事だ」と話しました(翻訳:ヒガシ)
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