27日北京で、中国とアメリカの代表が、第16回人権対話を行います。中米両国間には、人権分野において多くの意見の食い違いがありますが、人権対話を進めることは中米関係が絶えず成熟してきたことを物語っています。
中米関係は、現在の世界で最も重要な二国間関係の一つです。国交樹立後30年以上の間に、政治、経済、科学技術、文化などの分野における両国の協力は、絶えず発展してきました。しかし、同時に、中米両国には、国情、政治制度、文化や伝統の面で差異が存在しますし、特に、人権問題では依然として重要な意見の食い違いがあります。今月初め、アメリカは、国会に提出した「2010年人権国別報告書」の中で、再度、中国の人権状況に難癖をつけました。
実際には、中国人は、人との付き合いで、共通点を求めつつも、相違点は保留します。今年の初め、胡錦涛国家主席のアメリカ訪問期間中、両国の指導者は共同声明を発表し、「中米はすでに、政治制度や歴史の文化、経済発展レベルが異なる国家同士の協力のモデルとなった。中米は、相互尊重、互恵共栄の協力関係の確立に共に努力していく。また、両国の共通利益を推進し、21世紀のチャンスと困難に対応していく。確かに、長年来、中米関係は、曲がりくねった道をたどってきたが、一方では、絶えず前に向かって前進もしてきた。これこそ、共通点を求めつつ、相違点は保留し、互いに尊重し合ってきた結果だ」としています。
人権分野の交流でも同様です。中米両国はいずれも、人権の保護に努めており、これは共通点です。これを基礎に、対話と意思疎通を強化していけば、意見の食い違いと誤解をなくすことができ、共通認識に達することができるでしょう。1990年にスタートした、中米人権対話は、人権分野における両国の意思疎通の道筋を切り開きました。昨年末、第2回中米司法人権シンポジウムが中国で行われました。アメリカ代表団の団長である米中関係全国委員会のスティーブ会長が言ったように、シンポジウムが成功裏に行われたことは、人権分野におけるいくつかの食い違いが、双方の人権交流と協力の障碍にならないことを立証しています。
ここ数年来、中国は国際的な人権交流と協力活動を積極的に展開し、国際人権事業の健全な発展の推進に努めています。2009年、中国は初めて、国連人権理事会国別人権審査を受け、誠実で責任ある態度で、中国の人権事業の発展や、直面する問題点、および努力目標について全面的に説明し、各国と開放的で率直で誠意のある対話を行いました。2010年5月、中米両国はワシントンで人権対話を行い、理解を深めると共に、意見の食い違いを減らし、共通認識を拡大しました。
北京理工大学法学院の教授である、中国人権研究会の楊成銘理事は、「人権対話自体が、政治的価値観を体現しており、政党、政治制度、国家機構など国家制度に対する深い認識に及んでいる。このため、人権対話は、社会制度が異なる中国とアメリカ両国が正常な往来を進めるために必要なことであり、両国関係を強化する重要な一環でもある」と強調しました。
まもなく行われる第16回中米人権対話が両国の理解を深め、両国関係の健全かつ安定的な発展に新しい活力を注ぐよう期待されています。
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