中国の春節・旧暦の正月を迎えるため、中国政府は香港、マカオの同胞達が春節を楽しく過ごすために、農業副産物などの市場安定と供給に取り組んでいます。

　中国南部にある広西チワン族自治区玉林市の、香港向け野菜栽培基地では、農家が畑で摘み取ったばかりの新鮮な野菜を、発泡スチロールの箱に入れ、香港へ輸送する準備を行っています。野菜栽培基地の責任者・鄧釗凡さんは「この基地は広西で最大規模の香港向け野菜供給基地だ。野菜は無公害技術により栽培されたもので、毎日午後出荷し、翌日の朝には香港のスーパーの店頭に出すことができる。春節期間、香港市場への供給はほぼ満たすことができる」とした上で、「春節期間、わが基地が出荷する野菜はサイシン、カイラン、パクチョイ、芥子菜など多くの種類がある」と紹介しました。

　自然環境の制限により、香港、マカオの野菜や肉類などの生活物資の供給は、ほとんど大陸側に依存しています。現在、中国大陸と香港、マカオの関係部門は、一連の食品生産安全保障システムを樹立し、香港、マカオへの農業副産物の安定した供給を確保しています。

　春節期間は、香港マカオ地区の農業副産物の需要が急増する一方、中国南部で続く冷害の影響を受け、香港マカオの生活必需品の供給に多少、問題が生じました。このため、関係部門は緊急対策を発動し、輸出企業の管理を強化するとともに、供給過程を簡略化し、香港、マカオとの交流と意思疎通を確保するようにしています。現在、大陸、香港、マカオの農産物の供給は豊富で、春節期間および通年の需要を完全に満たすことができます。

　このほか、品質検査部門は、香港マカオ市場向けの農産物の品質を更に高めるため、高級生産加工基地を設立しました。

　広西チワン族自治区検疫検査局の陳頴副主任は 「私達は、監督管理と実験室での検査に力を入れており、香港・マカオ市場向けの野菜は優先的に検査し、市場への供給を確保している」と述べました。

　また、関係筋によりますと、今のところ、香港・マカオ市場の農産物の種類は豊富で、供給も充分であり、住民は市場供給に満足しているとのことです。