
中国人民銀行の周小川頭取は北京で、「『第11次五カ年計画』期間(2006年から2010年)において、中国は金融マクロ調整体系を絶えず整備し、金融分野の対外開放を徐々に拡大させ、またリスクへの対応力の増強を絶えず図ったことにより、国際金融危機という厳しい挑戦に打ち勝った」と言明しました。
周小川頭取は、「この5年間、国内外の経済および金融情勢は比較的早く変化しており、様々なリスクや不確定要素が明らかに増加している。中国人民銀行は貨幣政策の方向性、重点およびその加減を合理的に把握して、貨幣価値の安定性の有効な維持を実現したのみでなく、国民経済の安定かつすばやい発展の促進に寄与した」と述べました。
また、「2006年から2008年の前半半年において、中国国内の経済運営は急成長から過熱へ、価格は構造上の値上がりから明らかなインフレへと変遷するなどのリスクを抱えており、貨幣政策は「安定と健康な発展」から「適度な締め付け」、その後「締め付け」へと転換された。2008年の後半半年になると、アメリカのサブプライムローン危機が世界を巻き込む国際金融危機へと発展し、中国経済も打撃を受け、輸出が大幅に減少したことから、一部の企業は苦境を強いられ、就職難となるなどのプレッシャーが明らかに増大した。ここにおいて、貨幣政策は「締め付け」から「適度な緩和」へと転換された。中国人民銀行は、4度にわたる預金準備金率の下方修正を経たほか、5度にわたって基準貸付・預金利率を下方修正するなどして、流動性のある供給の維持に努めると共に、経済成長及び市場の安定を保証するために、明らかな早期警戒のシグナルを放った。」とした上で、「これらの経済刺激計画の実施が良好な貨幣および金融の環境を作り上げ、中国経済のいち早い回復に大きな役割を発揮した」と述べました。
2010年以降、中国経済は内外環境の変化に直面し、インフレによる圧力が増大したことから、中国人民銀行では金融マクロ調整の強化を図り、貨幣政策を危機的状態から徐々に正常な状態へと誘導しました。この取り組みは、経済学界において普遍的に賛同を得ています。
複雑な国内外の情勢の下、中国の金融機関は資本の充足率を大幅に引き上げ、資産の質を大幅に改善するなどして、利潤の獲得能力とリスクの制御能力を明らかに増強さています。中国銀行、建設銀行、工商銀行および農業銀行は相次いで株式制へと改革を完了しており、これと同時に香港及び上海両地で上場に成功しています。加えて、工商銀行は世界第一の市場価格を誇ることから、より注目を浴びています。これについて周小川頭取は、「重要なのは監督および管理強化の継続である」とし、「これらの(改革の)効果が如何に評価されるかは、その位置づけのみに基づくものではなく、銀行業界における位置づけは多様な指標が存在する。最も多く見られるのは市場価値による判断であり、もちろんこれも重要ではあるものの、これは国家の規模にも関係することから、警戒や改革の動力を引き続き維持する必要があると私自身は考えている。市場価値の如何は一切を説明するに足らないものだ」との見解を示しています。
中国の金融業界は、国内の系統的なリスクの防止と対応に努めると同時に、中国の外貨管理体制改革の歩みを速め、貿易投資の便利化のレベルを大幅に引き上げる必要があると言えます。中国は段階的に資本規制を緩和しており、海外投資者による外貨購入の限度額制限を撤廃し、適格海外機関投資家制度(QFII)および適格国内機関投資家制度(QDII)を実行することで、資本の双方向の流動促進を図っています。また、クロスボーダー貿易における人民元の決算試行地点の実施も大きな進展を得ているということです。
周小川頭取は、人民元の国際化プロセスは市場により決定するものであり、中国は事前目標を立ててはいないと述べ、「人民元のグローバル化とは、主に海外の個人や業者がこれを受け入れるか否か、および国内の投資や貿易など各種経済活動に関わる個人の選択次第であると言える。我々は適切な口頭上の奨励を行うが、すべては各々の選択であり、企業および個人の自主的な選択である。我々が何らかの目標を打ち立てているわけではない」と説明しました。
また、「目下中国の金融システムは依然系統的なリスクへの防止と対応という大きなミッションを抱えており、中国人民銀行は重要な金融機関に対する監督および管理の系統化を強化し、これまでの監督および管理の空白や不足点を補うよう取り組むと共に、市場需給をベースとして管理の行き届いた変動相場制を整備し、外貨備蓄の運営管理の改善を図っている」と語りました。(01/28 訳:中原美鈴)
| ||||
| © China Radio International.CRI. All Rights Reserved. 16A Shijingshan Road, Beijing, China. 100040 |