第5回東アジアサミットが閉幕した後、中国の温家宝首相は30日、ハノイから帰国しました。温首相の今回の訪問について、楊潔チ外相は「訪問は、和睦友好や地域間の協力を深めると共に、共同発展を促した」と総括しました。
28日から30日にかけて、温首相はベトナムの首都ハノイで、中国とASEAN・東南アジア諸国連合の加盟10カ国(10+1)の首脳会議、ASEANと中日韓(10+3)の首脳会議などに参加しました。また、48時間の訪問で、温首相は20以上のイベントに出席し、談話を発表すると共に、数十の主張と提案を行いました。温首相は外国の首脳と幅広く交流し、「善意をもって隣国に接し、隣国をパートナーとみなす」という周辺外交に関する方針、及び互恵、共同発展、平和発展の主張を説明し、各国に評価されました。
ASEANとの関係について、温首相は「平和的発展をテーマに、友好協力を趣旨にして、引き続き中国とASEANの協力を東アジア協力の先頭に立たせていく」と述べました。南海問題について、温首相は「当事国が対話と交渉を通じて適切に解決すべきだ。関係諸国は『南海諸国行動宣言』の履行に努めていくべきだ」と強調しました。
ASEANは中国の提案を支持する意向を示した上で、中国と共に双方の関係を深め、南海諸国の友好協力を強めていくと共に、東アジア地域の平和、協力と発展のために新たな貢献をしていきたいという考えを示しました。
東アジア地域の協力について、温首相は「東アジア一体化プロセスは、各国の実情と懸念されている問題、特にASEANの主導的な地位を重視しなければならない」と述べました。また、10+3協力については、温首相は「東アジア自由貿易エリアの建設を推し進め、財政と金融面での協力を深めて、食糧安全保障などの分野の協力を促すと共に、重大な国際問題における交流と協調を強めていく必要がある」との考えを示しました。中日韓の3カ国首脳会談で、温首相は「中国は、3カ国自由貿易エリアの産学官連携の研究と投資協議のために積極的に努力していきたい。戦略的な立場から3カ国の協力の方向を正しく把握すると共に、相互信頼を促し、食い違いをなくして、3カ国の協力を絶えず推し進めていく」と強調しました。
温首相はロシアとアメリカが東アジアサミットに加入したことに歓迎の意を示し、米ロ両国が東アジアサミットにおいて大きな役割を果たしていくことを希望すると述べました。
このほか、温首相はベトナムやカンボジア、ラオス、シンガポール、オーストラリアなどの国の首脳とそれぞれ会談し、両国間の交流と互恵協力の強化について話し合いました。各国の首脳は中国が国際的、及び地域的な活動で果たした積極的、かつ建設的な役割を高く評価した上で、「中国との政治的な相互信頼と実務的な協力をさらに強化し、共に東アジア地域の平和を守り、共同発展を促していきたい」と表明しました。
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