中国の胡錦涛国家主席は23日、ニューヨーク国連本部で開かれた第64回国連総会の一般討論で演説を行いました。演説の中で、胡錦涛主席は、当面の国際情勢や重要な国際問題に対する中国の見解を表明した上で、恒久平和と共同繁栄をはかる調和の取れた世界の構築に向けて共に努力するよう関係各方面に呼びかけました。
今回の一般討論のテーマは、「グローバルな課題の克服に向けて 多国間主義と文明間対話の強化による世界平和と発展の促進」です。23日に行われた国連総会の一般討論には、過去最多となる140人余りの国家首脳が出席しました。胡錦涛主席は演説の中で、「当面の国際情勢の下、国際社会は平和、発展、協力、Win-Win、包容の理念を貫き、恒久平和と共同繁栄を目指す調和の取れた世界の構築に向けて、引き続き足並みを揃えていくことが必要である」とまず指摘しました。
胡主席は「より広い視野で安全保障を見据え、世界の平和と安定を守る。また、より全面的な観点で発展を捉え、共同繁栄を促す。そして、さらに開放的な態度で協力を行い、互恵Win-Winをはかる。さらに、一層広い度量で互いを認め合い、平和共存を実現させる」ことが重要であると強調しました。
胡主席はまた、「各国が今日ほど緊密につながっていたことはない。世界と地域の平和がなければ、国の安全と安定もあり得ない。各国は互いを信頼し、互恵、平等、協力という新しい安全観を堅持することにより、自国の安全を守るとともに、他の国の安全にも配慮すべきである。また、国連憲章の宗旨と原則に基づき、平和的な手段によって、紛争を解決することも必要である。さらに、あらゆるテロリズム、分裂主義、過激主義に断固として反対し、国際安全協力を絶えず強化していくべきである。国際社会は核軍縮プロセスを着実に推し進め、核拡散のリスクを取り除くとともに、原子力の平和利用を促進していかなければならない。世界的な発展不均衡の解決と持続可能な発展の実現においては、発展途上国と先進国の共同発展を重要なルートとするべきである。それにあたり、国連は発展途上国への援助を拡大していく必要がある」と述べました。
当面の国際金融危機について、胡主席は「国際金融機関は新規の資源を発展途上国の貧困扶助に用い、さらに便利で柔軟性のある方式で借款を行っていくべきである。国際金融システム改革の重点は発展途上国の代表性と発言権の向上に置くべきである。責任ある態度で金融危機対策を講じるとともに、保護貿易主義に反対し、ドーハ・ラウンド交渉の全面的でバランスの取れた成果を目指していくべきである」と述べました。
胡主席はさらに、「60年間の発展で、中国の綜合国力は著しく向上した。それとともに、中国と世界の運命は、より緊密に結びついている」と述べました。
そして、「発展すればするほど、中国の世界に対する貢献度はますます高まり、世界にもたらすチャンスも多くなるだろう。中国は断固として平和発展の道を歩み、互恵Win-Winの開放的な戦略を実施していく。それとともに、平和共存の5原則を踏まえた上で、すべての国との友好協力を行っていく」と述べました。(翻訳:トウエンカ)
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