1時間目　故宮が１日の入場者を8万人に制限、高エネルギー物理学の世界をのぞく

　担当：王小燕、高橋恵子

　今週は立春（２月４日）を迎えますが、まだ吹く風の冷たい北京から、先ずリスナーからのお便りをご紹介します。続いての「旬な話題」では、以下の３つのトピックスを取り上げます。

　・北京市の天然スケート場、気温の上昇を受け、２月４日に一部閉鎖へ

　・故宮博物院、１日あたりの入場者を８万人に制限

　・今から８００年前の南宋時代の難破船「南海一号」、調査・整理作業が進み、６万点の陶磁器がお目見え

　後半の「スペシャル・バスケット」では、先週、「CRI中国人･外国人記者　科学院を取材」活動の一環として実施された、中国科学院高エネルギー物理研究所の見学と取材での見聞をご紹介します。高度な物理学のリテラシーを必要とする「高エネルギー物理学」の世界。今回はそこに近づいてのぞかせてもらいました。詳しいリポートはどうぞこちらを合わせてご覧ください。　

　2時間目　第１回清華・京進フォーラム、マンガ・アニメのあり方を東アジア文化伝統の視点から議論

　今週の【CRIインタビュー】は、いつもと違い1人にじっくりお話を伺うのではなく、1月27～28日北京にある清華大学で開かれた「清華・京進フォーラム」の様子をお届けします。

　清華大学政治経済学研究センターが主催したこのフォーラムは、清華大学東アジア文化講座（日本留学の経験がある学者たちの呼びかけでできたシリーズ講座）、本部が京都の学習塾「京進株式会社」、清華大学の漫画アニメ愛好者の学生サークル「次世代動漫社」が共催に名を連ねています。

　１０か年計画としてスタートを切った同フォーラム、今回が１回目の開催です。テーマは「東アジアの伝統文化と現代社会」。ウォーミングアップの予備フォーラムとして位置付けられている初日は、「マンガ・アニメ産業の伝承とイノベーション」というテーマに特化して行われました。このテーマは、多くの学生を引き付けました。この日のメインスピーカーは、（中国）北京映画学院動画学院の李剣平院長、中国漫画研究会の徐涛秘書長、（日本）京都精華大学の学長で、漫画家の竹宮恵子さん、プロデューサー、作家、デジタルハリウッド大学・大学院特任教授の桜井孝昌さん。

　翌日の本フォーラムには、（中国）川端康成など多くの日本文学を中国語に翻訳した文潔若先生、中国文化研究を土台とした東アジア文化と文学の関係を研究する北京大学の厳紹トウ教授、現代社会における「礼・楽」の不足をシャープに切り込む儒学研究者、清華大学の彭林教授、（日本）茶道裏千家千玄室大宗匠、2013年文化勲章の授章者・中西進教授（万葉集の比較文化や日本文化研究）、中国を中心としたアジアの国際政治を研究する国際教養大学・濱本良一教授などが招かれていました。

　２日間の日程の中、オープン・ディスカッションがある１日目は、学生サークルの責任者や、北京でマンガ・アニメ関連の文化交流活動に携わっている若者代表もスピーチや交流に参加しました。アジアの文化伝統との関連性という視点からも面白い講演や議論が多く聞けました。

　会場での録音、そして、終了後に行った取材音声でその様子を再現してみます。ポップカルチャを絆とした若者世代の交流に関心のある方、ぜひお聞き逃しなく。