アジア大会の選手村は、選手たちが宿泊し、生活やトレーニングを行う場所であり、その建設はこれまでの大会でも重要な位置づけとされてきました。中国の広州では、来年のアジア大会に向け、選手村とメディアセンター、競技場などを1つのエリアに集めた「広州アジア大会タウン」を建設しています。
広州アジア大会タウンは広州の南部にあります。周りには綺麗な自然風景を活かしたリゾート地があり、地下鉄や高速道路も整備されていて、アクセスがとても便利です。アジア大会タウンについて、企画と建設を担当する広州市重点公共建設管理室の羅広寨主任は、次のように紹介しています。
「広州アジア大会タウンは敷地面積3平方キロで、選手村とスタッフ村、メディア村、メディアセンター、物流サービスセンター、競技エリア、およびテーマパークの7つのエリアからなっています。これらのエリアはそれぞれ独立し、別々に機能していますが、いずれも完備されたセキュリティシステムが設置されています」
羅主任の話によると、選手村は1万4700人を収容でき、またメディア村とメディアセンターはマスコミ3000社余り、およそ1万人を受け入れることが可能だということです。
広州アジア大会が「グリーン・アジア大会」を目指しているのに合わせ、アジア大会タウンの建設では、省エネで環境にやさしく、かつ知能化された新技術が採用されています。この点について、羅主任は次のように紹介しています。
「真空ゴミ処理システムやデジタル・デザイン、知能住宅システム、太陽エネルギー利用システムなどを導入しています。そのうち、太陽エネルギー利用システムは、これまでの大会の中で最大規模となっています」
交通については、アジア大会タウンは地下鉄や高速道路によって市内と結ばれており、スポーツ選手やマスコミ関係者たちは長くても40分で、アジア大会タウンの外にある競技場に移動することができます。
広州アジア大会の建設プロジェクトのうち、アジア大会タウンが最も規模の大きいもので、ここには教育や医療、文化施設、それに公園も設けられています。大会が終了した後、ここは買物や外食、娯楽、医療、教育などを兼ね備えたクオリティーの高い住宅地になる予定です。
実は、このアジア大会タウンは広州の都市計画にも関わっていて、タウンの建設地は広州市の南部開発における重要地区にあります。広州市の許瑞生副市長は「南への拡張は市の発展戦略として重要であり、アジア大会タウンはまさにその要である」と述べ、さらに次のように語りました。
「アジア大会タウンという言い方は、これまでの大会で使われたことはありませんでした。我々は、競技施設も含めたアジア大会タウンを造る過程で、広州市全体の発展を見据えているのです」
なお、アジア大会タウンは来年6月末までに完成する予定です。
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