広州の港、広州港は中国の総合輸送システムの要です。それだけでなく、華南地域における対外貿易の主な港であり、広州港を通じて国内市場と海外市場が結びつき、それによって地域経済が発展し、国際的な競争や協力関係の重要な窓口でもあります。
広州港には長い歴史があります。この歴史について広州港事務局の何徳思副局長は「今から2000年前の秦と漢の時代から、広州の港は中国の対外貿易の重要な港だった。古代の海のシルクロードの出発地だった」と語りました。
広州港は広州の大きな川・珠江が海に注ぐ珠江デルタ地域の中心部にあります。南は南中国海に臨み、東南は香港に、西南はマカオに隣接しています。1978年から始まった改革開放政策で、始まったばかりの頃の広州港の総合的な実力は国内でもあまり目立ちませんでした。それが1999年から広州港は飛躍的に成長する時期を迎え、貨物の取扱量は1億トンに達し、上海港についで中国大陸で2番目に、世界でも有数の港となりました。特に2002年には広州港の貨物取扱量は1億5300万トンになり、世界トップ10の港の一つになりました。
ここ数年、広州港の貨物取扱量は増加を続けていて、2006年には貨物取扱量は3億200万トンに達し、中国の港では第3位、世界では第5位となりました。また、コンテナの取扱量は666万個、中国では第5位で、世界では第15位にランクされました。2015年になると、広州港の貨物取扱量は5億トンで、コンテナの取扱量は2000万個に達すると予測されています。
世界規模の金融危機の影響を受けているにも関わらず、2008年の広州港は理想的な業績を達成しました。何徳思副局長「2008年、広州港の貨物取扱量は3億4700万トンで、中国で第4位、世界では第6位になった。コンテナの取扱量は1100万個で、中国では第3位に、世界では第7位に上昇した。広州港の総合的な実力がさらに高まり、国際的に影響力のある港の一つとなっていつ」と述べました。
現在、広州港は、南沙港をメインとして、新沙、黄埔などの港を補助的な役割として使うという新しい構成になっています。そのうち南沙港には10万トン級のコンテナ船のバースが10ヶ所あり、最先端のコンテナ船を横付けすることができます。現在、広州港は、80以上の国と地域の350余りの港と海運貿易を行っています。また、アメリカのロサンゼルス港や、日本の福岡港などをはじめ14の港と「友好の港」関係を結び、都市と都市との間の貿易における効率を高め、地域の経済発展を進めてきました。
第16回アジア大会が2010年広州で行われますが、その際、広州には45の国と地域からの4万以上の人々が訪れます。そのため、広州港でも様々な準備を行っているとのことです。広州港通信管理指揮センターの馬金騎主任は記者のインタビューに答え、「まず、港のインフラ施設を整備する。また、広州アジア大会のスタッフと大会で使う物資を運ぶために、スムーズに通関手続きなどが行われるよう"グリーン通路"を設ける。そして、アジア大会期間中に欠かせないエネルギーとさまざまな物資が効率よく運ばれるようにする」と紹介してくれました。
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