(説明:5月16日のカルチャーピックアップでは、中国の少数民族、錫伯族の「西遷節」のことをお伝えしました。北京で行われた賑やかなお祝いの様子を紹介しましたが、放送後、日本にお住まいの錫伯族の方、承志さん(錫伯語名はkicenggeさん)からメールをいただき、「錫伯族の日本語表記については、現在日本の学会では殆ど『シベsibe』と書くようになった」と教えてくださいました。ということで、今後は、『シベ族』でご紹介いたします。)
シベ(錫伯)族は中国北方の少数民族の一つで、人口は19万人近く。もともと中国の東北部に住んでいましたが、清の時代の1764年、1016人のシベ族の若者が新疆の防備を強化するため、朝廷の命令で、2000人余りの家族をつれて、今の瀋陽から西の新彊のイリに移住しました。今、東北地方のほか、3、4万人のシベ族が新疆イリのチャブチャルシベ自治県に住んでいます。その出発日が、旧暦の4月18日ということで、この日を「西遷節」とし、毎年、祝うようになりました。
5月13日、今年旧暦の4月18日の二日前、北京にいるシベ(錫伯)族、100人余りが新街口にある新疆風のレストラン「金色の楼蘭」で集まり、「西遷節」を祝いました。
この集いで、チャブチャルシベ自治県のみなさんへの電報の内容が読み上げられました。
『チャブチャル自治県人民政府へ、今年はシベ族が東北の瀋陽から西の新疆へ遷り、242周年に当たります。北京で就職、就学しているシベ族同胞は、みんなと『西遷節』を祝う喜びを分かち合いたいと思います。シベ族の皆さんは、シベ族の発展、そして、中華民族の繁栄のため、共に努力しましょう。北京シベ族「西遷節」組織委員会より』
お祝いで、みんなは、食事をしたり、歌ったり、踊ったりして、とても楽しく過ごしました。シベ族の民謡と踊りはもちろん、揚琴と月琴の合奏、フルートの演奏、トランペットの物まね、そして、蒙古族の民謡など。出し物が次々に披露されました。
集いで、一緒に会場に入ってきた二人の女子大学生と出会いました。もちろん、シベ族の女性です。
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