中国の南にある貴州省は、「民族の都」、「文化千島」などとも呼ばれています。全国の55の少数民族のうち、49の民族がこの地に住んでいて、各民族の祝日を合わせると、なんと1000を超えるそうです。

　この地域に伝わる民謡や伝統戯曲、舞踊など、38項目が国の無形文化財に指定されました。これらを一つの舞台にまとめたのが大型レビュー「多彩な貴州の旋風」です。

　4月28日から5月27日まで、世界中からやってきた50あまりの芸術団体による第六回「北京で会いましょう」芸術祭の開幕式で、この「多彩な貴州の旋風」の公演が行われる予定です。

　多彩なハーモニーで人間の声の美しさを表現するトン族の「大歌」や、中国最後の槍を使う集落ーーバサミャオ族の男達による力強い舞踊、イ族の男性の様々な性格を描いた踊り、そして鮮やかな民族衣装などは観客を大いに感動させるでしょう。

　大型民族レビュー「多彩な貴州の旋風」は、去年10月1日から、すでに100回余り公演され、のべ10万人以上が鑑賞しました。また、4月19日に、中国南西部最大の劇場と言われる「貴陽大劇院」の完成を祝って、この舞台が公演されました。

　ところで、以前、貴州のお隣、雲南省出身の舞踊家･楊麗萍さんが監修、主演した大型レビュー『雲南映像』も多くの芸術ファンの好評を得ました。これは「雲」、「日」、「月」、「林」、「火」、「山」、「羽」の7場面で構成され、雲南省が生んだ民族文化の精粋である民族舞踊を、新しい芸術の観点からアレンジしたものです。

　それに続いて公演される「多彩な貴州の旋風」。おそらくまた、民族芸術のブームを引き起こすことでしょう。

　（担当：藍暁芹）