第15回アジア大会は来月1日から15日までカタールの首都ドーハで行われます。2008年北京オリンピックに向けて、最後の大規模国際大会である今大会で、中国はどんな目標を立てているか、そして、そのためにどのような準備を進めてきたのでしょうか。
今回のアジア大会では39競技で424種目が設けられ、アジア45の国や地域から1万人以上の選手が出場します。今大会は、種目数、そして出場者数、いずれも史上最高となる見込みです。
今月17日、大会に出場する中国選手団の団結式が北京で行われました。選手団は選手647人を含めて、総勢900人。中国が出場するのは、今回で9回となりますが、1982年のニューデリー大会から、6回連続して、メダルランキング一位となっています。ですから、今大会は、7回連続の金メダル数トップとなることが、大きな目標の一つです。
さて、このアジア大会の歴史ですが、アジア大会、正式にはアジア競技大会は、第2次世界大戦後、インドの提唱によって、始まったもので、1951年、インドのニューデリー市での開催から、その歴史が幕を開けます。で、日本では第3回大会、1958年に東京で行なわれ、その後、1994年の第12回大会が広島で行われています。
中国は先ほどお話したように1982年の2回目のニューデリー開催のときに初出場しました。そして初出場でいきなりアジアトップの金メダル数、その後、ソウル・北京・広島・バンコク・プサンと6大会連続して、メダルランキングトップを誇っています。そして、今回のドーハ大会を終えたあと、4年後の2010年には、中国南部の広州で中国開催としては、2回目となる16回大会が開かれることになっています。
さて、そんなアジア大会に臨む中国なんですが、一つ目の目標は、7連覇・・つまり7大会連続メダルトップ。ただ、今回のアジア大会は選手選考において、大きな特徴があります。中国選手団の段世傑副団長はおっしゃっています。
「オリンピックを前にして、今年はワールドカップや世界選手権など、大規模な国際大会が連続していました。ですから、多くの代表選手たちは、現在、休養期間に入っています。そこで、これまで代表として出場機会が少なかった若手中心の選手選考を行いました。ただ、それには別の意味合いがあります。2008年の北京オリンピックを見据えて、若手をレベルアップさせ、若手とベテランが切磋琢磨する環境を作る必要があります。今回の大会は、そのための大切な機会と位置づけています。」
今の話にあったように、今回の中国選手団が持つ最も大きな特徴は若手や新人選手が多いということです。647人の選手のうち、アテネオリンピックに出場した選手は四分の一にもならない167人で、一方、全く国際大会の出場経験がない選手は、400人以上で、全体の63.8%を占めるそうです。
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