今大会のローラースケート競技は、障害者用の設備が完備した上海黄浦ローラースケート館で行われました。そして選手たちは華麗な技で競い合い、観客を驚かせました。「ローラースケート」はやや危険なスポーツで、選手達は自ら身を守る意識がなければなりません。
中国代表の余建兵コーチによると、選手たちは専門的なトレーニングを受けることにより、健常者と全く変わらない競技レベルに達することができたと語りました。また、大会を終えた中国代表団の薛牟生コーチはこう語っています。
「とても楽しかったです。ハンディを持った彼らにとって、大会に出場できたこと自体、非常に光栄に思うことだと思います。彼らは中国を代表して出場したわけですから。」
この競技の男女200メートルリレーでは、ポーランド代表が一位となりました。レース後のインタビューで、ワリスコフスキ監督はこう語りました。
「大会に出場するため中国に来られたことを非常に嬉しく思います。そして、今日、私たちは勝つことができました。明日も引き続き勝利できるよう頑張ります。」
このスペシャルオリンピックスは、他のスポーツ大会と少し異なる点がいくつかあります。例えば、予選はあくまでクラス分けのためだけに行われ、決勝には選手全員が出場し、同じレベル同士で勝敗を競うとか、試合後は選手全員が表彰台に上がる、また国旗の掲揚などは行わないなどです。つまり、選手それぞれが思う存分、スポーツを楽しむ気持ちを非常に大切にしている大会です。ある意味で、この大会こそ、スポーツの真髄、面白さを本当に体現しているといえるかもしれません。
さて、このスペシャルオリンピックスは単なる競技大会ではありません。大会に向け、トレーニングを重ね、そして競技に参加することにより、選手達の生活能力向上を図り、自立を促すという目的があります。
知的ハンディを持った皆さんは、やっぱり周りの人たちの助けが必要ですが、出来るだけ自らやるべきことはやる・・その自立への第一歩を踏み出すきっかけが、大会への参加というわけです。
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