今月8日、日本の文部省が2005年「体力・運動能力調査」を発表しました。それによりますと、1985年をピークに小中高生の体力が低下傾向でしたが、今回も歯止めがかからなかったということです。で、実はこちら中国でも同じような調査が行なわれまして、その結果が発表されました。今回の調査結果から、中国の国民の身体、運動能力に関する、非常に興味深い結果が分かりました。
国民体質調査は、国が国民の身体の形態や、身体機能、運動能力などの状況を把握するため、全国規模で定期的に行われる調査です。多くの先進国は、長年、この調査が行れています。例えば、日本ではすでに百年ほどの歴史があります。その結果、日本人の体がこれまでどう変化してきたか、比較的、正確なデータで傾向がつかめるようになったわけです。
中国では2000年に、この国民体質調査が初めて行なわれました。そして、五年に一回、行われることになっています。この国民体質調査の概要ついて、中国国家体育総局の胡家燕副局長はこう語りました。
「2000年、国家体育総局は、教育省、衛生省など九つの部門とともに、全国31の省や、市、自治区で、国民体質調査を開始しました。それを通して、国民の身体状況を示す基礎データを入手し、わが国初めての国民体質データバンクを作りました。これは、国民の身体状況とその変化を長期的に観測するためのものです。」
そして、2005年、第2回の調査が行なわれたわけです。今回の調査対象は、3歳から69歳までの中国国民で、年齢によって、「幼児」、「学生」、「成年」、「老年」の四つの組に分かれています。調査を受けた人のは、25の民族22万3200人でした。これはかなりの規模な調査であるわけですが、具体的には、身長、体重、肺活量、心拍数、握力、背筋力など24の項目が設けられています。そして、今回の結果には、四つの特徴が見られました。
まず、第一に、国民全体の身体能力は前回調査の2000年より、全体としては、わずかに良くなりました。そのうち、20代から30代の成年者の向上が目立ちます。
ここ数年で、中国の人たちの間に運動の習慣が一気に広まったということがありますから、特にその年代は積極的にスポーツを楽しむ世代でもありますし、その結果はうなづけます。
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