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2017年幕開けした北京では連日、大気汚染によりどんよりした天気が続きました。ようやく今、再び青空と白い雲の日々を迎えています。PM2.5が引き起こしている大気汚染に対して、市民たちは批判の声をあげると同時に、今後はいかに対応していくべきかと積極的に考えています。今回の中国メロディーは、青空を取り戻すことをテーマにして音楽をご紹介しましょう。
大気汚染の元凶~PM2.5~
去年12月末から今年の初めにかけて、中国の広範囲に渡ってPM2.5による大気汚染が発生しました。大都会でのスモッグはますます多くの都市へ蔓延しており、今、大気汚染に対応すべき緊迫感は、すでに多くの中国人の共通認識となりました。
大気汚染の元凶と呼ばれるPM2.5は、粒の直径が2.5マイクロメートル以下のもので、粒が小さいため肺の奥深くまで入り込みやすく、人類の健康にとって大きな脅威と見られています。それでも、ほぼすべての先進国はこれまでに、PM2.5による深刻な大気汚染を経験してきました。産業革命の先がけと呼ばれるイギリスは、1952年に「ロンドンスモッグ事件」が発生し、数千人の命を奪いました。
産業発展がもたらしたもの
ある角度から見れば、PM2.5による大気汚染は産業発展がもたらした必然の結果で、どんな国も避けることができないことだと言えるでしょう。その事実を踏まえて、中国は西側諸国の「発展の後に環境を治す」という轍を踏まないように、1979年から「環境保護法」を打ち出し、30あまりの環境関連法を制定、実施しました。
しかし、それでも大気汚染の発生を未だ止めることができません。以前の素朴な生活環境と違い、現代の生活は様々なエネルギーの消費に頼らなければならず、環境汚染とゴミの発生も避けられないものです。
青空を取り戻すために
現在、私達は産業化と現代生活の利便性を享受すると同時に、それがもたらした「副産物」に勇敢に立ち向かわなければなりません。中国の新聞「人民日報」の社説には、「みな大気汚染の被害者で、誰も避けることはできない。青空と新鮮な空気が好きですか?みんな一緒に頑張ろう」と人々に呼びかけました。
環境汚染が産業発展の結果である以上、政府でも個人でも自分の力を尽くして責任を担わなければなりません。
番組の中でお送りした曲
1曲目 「吓死宝宝了(びっくりしたあたし)」
歌手・周灔泓はこれまでの穏やかで優しいスタイルから一変して、環境汚染への関心と責任感を訴えています。また、ポップミュージックと中国の伝統が融合し、子供時代の思い出を呼び起こします。
街は濃い霧に包まれ
私は途方に暮れる
貴方は私の前に立っているのだろうか
何故何も見えないのだろう
私達は一緒に頑張ろう
あなたが勇敢でなければ
誰があなたに代わるのだろう
2曲目~沖出霾伏(スモッグから抜け出す)
環境問題にずっと関心を持っている零時バンドは、環境保護の精神をロック音楽の中に注ぎ、その鋭い歌詞と強いリズムで人々の心の中に警鐘を鳴らしています。
歌詞
青空がなくなり
大気汚染は深刻
呼吸さえも難しくなり
金のためにこれほど貪るようになる
この街は人を怖がらせる
欲に底がないということなんてない
未来にわずかでも空間を残し
すべてを自然に還す
3曲目~ 月牙泉(三日月泉)
歌は経済が飛躍的に発展している今日、美しい自然が破壊されている現状を訴えました。
歌詞:
あの遠いところに美しい三日月泉がある
それは空の鏡 砂漠の目
星々が沐浴する楽園
私の心は憂鬱だ
三日月泉はまだあるのだろうか
今や至る所で変化が起きている
彼女(三日月泉)も変わってしまったのだろうか
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