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立冬が過ぎると、北京では冬の足音が近付いてきます。街中では焼き芋や焼き栗などいろんな冬の味覚のいい匂いが漂っていて、冬の到来を告げています。今回の中国メロディーは冬の北京の味覚と音楽をご紹介しましょう。
乾隆帝の好物~焼き栗~
毎年、寒露が過ぎる頃、北京の大通りや路地に焼き栗を売る屋台が多く出てきます。多くの人が冷たい風の中で長い列を作り、熱い出来たての焼き栗を待つ様子をよく見かけます。
北京の焼き栗は、そのほとんどが北京郊外の懐柔県や密雲県産の特産品です。今から200年前の清の最盛期・乾隆帝の時代、乾隆帝はよくお忍びで出かけていました。ある日、乾隆帝は北京の街角で懐柔産の焼き栗を食べて以来、その甘くて美味しい味がずっと忘れられず、この栗を王室の献上品とすることを決めたと言われています。その後、北京の焼き栗の評判が広く伝えられることになりました。
懐かしい味~糖葫芦~
もしかすると、リスナーの皆さんが北京を初めて訪れたときに、街角で売っている小さな赤い灯篭のようなサンザシの串刺しに惹きつけられるかもしれません。これは「糖葫芦(タンフールー)」という果物のお菓子で、日本のお祭りで見かけるリンゴ飴のようなものです。飴の砂糖の甘さと果物の甘酸っぱさが絶妙です。
子供時代、毎年春節の頃、兄と一緒に新年を祝う縁日である「廠甸廟会」をぶらついていると、屋台の赤くて可愛い灯篭のような糖葫芦が食べたくなって涎が垂れてきてしまい、いつも兄は一串買ってくれました。私が糖葫芦を食べて大満足の様子を見て、兄もとても喜んでいました。そんな糖葫芦は私の子供時代の懐かしい思い出です。
庶民の味~焼き芋~
北京では焼き栗、糖葫芦と共に冬の風物詩と言われるもう一つの味覚は焼き芋です。焼き芋は最も庶民的な味と言えるでしょう。安くて美味しく、学生もみんな食べられるものです。
寒い冬、夕陽が西の山に沈み、太陽が昼間の最後の暖かさを持ったまま消えていきます。しばらくすると、手足がすぐ冷えてしまいますが、そんなときに家族や好きな人と一つの熱い焼き芋を分かち合うことができれば、その幸せと暖かさはどんな美食にも敵わないのではないでしょうか。
1曲目 番薯情(サツマイモの愛)
サツマイモの心はこんなにも柔らかい
環境が苦しければ苦しいほど 生きる力が強い
故郷への愛はサツマイモの汁のようで
濃くて融けることはない
2曲目 糖葫芦(タンフールー)
歌は若者が彼女とデートする時、ポケットの中のお金が足りないと心配していましたが、幸いなことにタンフールで彼女を喜ばせられたことを歌いました。
今日は彼女が僕を誘ったらどうしよう
ポケットの中に150元しかない
突然、彼女からショートメールが届いた
「今日の晩御飯は何を食べたい」と聞いて
僕は「君が好きなものを食べよう」と言った
彼女は「デザートがほしい」と言った
そこで僕は幾つかのタンフールを買った
3曲目 炒栗子「焼き栗」
この曲は朝鮮族の民謡で、収穫の季節に農家の人たちが豊作を祝う喜びを歌っています。
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