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紅葉する香山

2016-10-28 17:00:50     cri    

紅葉する香山


 10月末、秋風が北京郊外にある香山のもみじを赤く染め始める頃、年に一度の香山紅葉祭を迎えます。霜の洗礼を受けた紅葉は秋ならではの美しさを感じさせてくれます。今回の中国メロディーは北京の最も美しい秋の景色、香山の紅葉にまつわるエピソードと音楽をご紹介しましょう。

秋の中の「春景色」

 香る山と書く香山は北京西部の郊外にあり、900年以上の歴史を持つ皇室の庭園です。毎年、秋が深まってくると、香山の樹木が紅葉を始め、各地から観光客が押し寄せます。押し合うような数の観光客は紅葉より多いとさえ言われているほどです。

 香山の麓から山一面の紅葉を眺めていると、鮮やかな紅葉はまるで春に咲く赤い花のように生気に溢れ、秋の寂しさをまったく感じさせません。秋風が吹く頃には、赤い紅葉はまるで燃える松明のように山々を赤く染めます。その熱烈な紅葉の林が奏でる音は、自由奔放な交響曲のようで黄金色の秋を讃えています。

香山の伝説

 香山の紅葉は悠久の歴史を持ち、今から900年前の金の時代の詩人・周昴は「紅葉黄花自一川(秋の紅葉と黄色い花は互いに輝かせ、更に樹木の中で新たな魅力を放つ)」という詩句を残し、当時の香山の紅葉を表現しました。また、香山にまつわる伝説も残されていて、この山に神秘的な色を添えています。

  昔、ある若者が香山の近くに住む金持ちに雇われ、毎日、畑を耕したり、豚の世話をしていました。ある日、若者は飼い葉を石桶の中に入れたところ、豚がいくら食べても食べきれないことに気づきました。彼はとても不思議に思って、銅貨を何枚か石桶に入れてみると、銅貨もどんなに取っても無くなることがありません。若者はこの石桶がすばらしい宝物だと思いました…

高潔な秋の魂

 小さい頃、秋になると、紅葉を楽しむため香山に毎年のように行っていました。紅葉の鮮やかな色彩と秋風の中で葉っぱが舞い上がる姿が大好きでした。しかし、大人になってからは、紅葉の厳しい霜をものともしない高潔な性格に魅了されるようになりました。そんな高潔な性格を持つ香山の紅葉は、まさに秋の魂と言えるのかもしれません。

番組の中でお送りした曲

 1曲目~秋去秋来(秋が来て秋が去る)

 歌词:

 秋が来て秋が去る

 数え切れない紅葉が舞い落ち

 その悲しく美しい旅が終わる

 秋が来て秋が去る 

 私は秋のように虚ろで

 あなたとの恋しか信じていない

 2曲目~秋画(秋の絵)

 歌詞

 秋の気配がぼんやりと霞み 

 葉っぱが揺れる

 春と夏が過ぎ去り 

 青春の歳月も風に吹かれて消え去る

 誰が窓の外で 静かに懐かしむのか

 3曲目~霜叶红于二月花(霜葉は二月の花よりも紅なり)

 曲は著名な作曲家・彭修文が杜牧の七言絶句「山行」をモチーフにして作った、民族音楽の交響曲です。

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